ビジネスユーザーは、Microsoftの「Windows 10 Creators Update」と、発表がうわさされているAppleの次期スマートフォン“iPhone 8”で3D画像技術を活用できるようになるだろう。
大手ベンダーが自社の主要製品に3D画像技術を搭載する事例が増えている。それに伴いこの技術がビジネスシーンで今よりも大きな役割を果たす可能性が出てきた。
3D画像処理では、2次元の平面に3次元の立体を描画する。Appleの「iPhone」次期バージョンには、3Dカメラを搭載するという予測があるが、これが現実となれば、3Dマッピングと拡張現実(AR)がビジネスシーンでより一層普及する可能性がある。また、Microsoftは、2017年4月にリリースする予定というWindows 10 Creators Updateで「ペイント」と「Microsoft Office」に3D画像機能を追加する見込みだ。
「3D画像技術はビジネスに大きな革新をもたらす」と語るのは、テクノロジー分析会社のMoor Insights and Strategyで代表取締役とプリンシパルアナリストを務めるパトリック・ムーアヘッド氏だ。
道順を示すために環境をマッピングしたり、購入候補者に提示する不動産物件をマッピングしたりするなど、幾つかの興味深いユースケースがあるとムーアヘッド氏は語る。
「2017年秋に登場するであろう “iPhone 8”は、3Dカメラを搭載する可能性がある。この3Dカメラは、被写体とカメラの距離を特定したり、他の対象物を検出したりできる」と語るのは、KGI Securitiesでアナリストとして働くミンチー・クオ氏だ。「これらの3Dセンサーは、Googleの『Google Tango』に対するAppleの答えだ」とTECHnalysis Researchの代表取締役であるボブ・オドネル氏はいう。
Tangoによって、カメラに3Dセンサーを搭載しているスマートフォンは、被写体を撮影し、被写体のサイズを保存して、別の場所にいるときに画面上で同じ縮尺を適用してデジタル画像を作成できるようになる。例えば、家具店でソファの写真を撮影し、自宅のリビングに対して撮影した3D画像を表示して、ソファが占有するスペースの確認が可能だ。「カメラがARビューを正確に描写するには、空間のどこに対象物があるかという実感を持てなければならない。これについては他にも刺激的な要素が多数ある」(オドネル氏)
開発者は3D画像技術を利用して、ビルの廊下や部屋のインテリアのマッピングを保存するアプリを作成できる。ビルや家屋のレイアウトを提示する不動産仲介業者と建築家は、3D画像機能で物理的なインフラの変更点や家具レイアウトの綿密な計画が可能だ。「このような種類のものは、3Dの視覚化によって、さらに興味深くなり可能になる」(オドネル氏)
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