「スカベンジャーハント」を教員研修に導入
忙し過ぎる学校の先生にIT製品の使い方を覚えてもらう簡単な方法とは?
多忙な教員にとって、学校が新しく導入したシステムの使い方を学ぼうという気持ちには、なかなかなれない。ある学校は、教員がシステムの使い方を楽しく学べる仕組み作りに取り組んでいる。
「スカベンジャーハント」(ごみ集め競争、注)は、米国では幅広い年代が知っている遊びだ。南米コロンビアのある学校はスカベンジャーハントを応用して、教員にセルフサービス型のビジネスインテリジェンス(BI)レポート作成ソフトウェアの操作を覚えてもらう取り組みを進めている。
※注:渡されたリストに書かれている品物や事柄を、金銭で購入する以外の方法で収集したり実行したりする競技のこと。
「大勢の講師がこの研修に参加して、皆が(BIツールを)快適に使えるレベルにまで習熟度を高めた。もはや早期適用者のフェーズは脱しつつある」。コロンビアの首都ボゴタにある私立学校Colegio Nueva Granada(コレヒオ・ヌエバ・グラナダ)で評価データアナリストを務めるオルガ・ポリアコフ氏は、こう話す。小学校から中学校、高等学校までを含む同校では、学習者は米国とコロンビアの高等学校の卒業資格を同時に取得することができる。
スカベンジャーハント形式の研修は、同校の教員が常に多忙であり、新しいシステムの使用方法を学ぶことが難しい実情を踏まえて導入した。ポリアコフ氏は、この研修を教員にとって楽しく有意義なものにしようと努力した。
「止まっても誰も気付かないシステム」が一転して“人気システム”へ
研修でポリアコフ氏は受講者に対して、同校で使用しているTIBCO Softwareのセルフサービス型BIツール「TIBCO Spotfire」から、特定の情報を探してもらう課題を出した。同氏は、このスカベンジャーハントを入念に設計。TIBCO Spotfireを使えば、授業計画の作成や学習者の支援に必要な情報を取得できることを、教員に確実に理解してもらえるようにした。
こうしたスカベンジャーハント形式の研修は、従来の形式の研修と組み合わせて実施する。同校は新しい研修形式の導入によって、さまざまな専門分野の延べ300人以上の教員が、TIBCO Spotfireを使いこなせるようにした。
ポリアコフ氏はTIBCO Spotfireを使用して、学習者の評価指標を追跡するレポートを作成する。教員はそのレポートを見直して、学習者が事前に設定した学習目標に対して、どれほどの成果を挙げているかを確認したり、標準テストでの学習者の得点を追跡したりする。
TIBCO Spotfireを初めて導入したのは2013年だったが、導入当初の利用率はかなり低かった。だが前述の通り研修に力を入れた結果、多くの教員がTIBCO Spotfireのレポートを教育活動に活用するようになった。
ポリアコフ氏によると、TIBCO Spotfireをホストしているサーバは、保守のために時折オフラインにしなければならない。TIBCO Spotfireの導入当初は、オフライン状態になっても気付く人は、ほとんどいなかったという。今ではサーバが停止するとたちまち、同氏のメールの受信トレイに大量のサポート要求が届くようになった。「これは私にとって、皆がツールを利用していることを示す非公式の指標だ」と同氏は話す。
コレヒオ・ヌエバ・グラナダでのこの変化は、今も進行中だ。同校の校長、エリック・アベゲール氏によると、学校の認定基準の変更により、データを提示するレポートの需要が徐々に高まっているという。教育現場の最前線に立つ教員が、日々の教育活動でデータを収集し活用していなければ、認定を維持することは難しかっただろうと同氏は確信している。教育水準の維持と学習者指導におけるデータ活用は「2つの平行な路線であり、どちらも並行して進化するものだ」とアベゲール氏は語る。
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