仮想サーバ管理者が今すぐクラウドへ転身すべき理由自分のキャリアと才能まで“仮想化”していませんか(1/2 ページ)

熟練の仮想サーバ管理者は、クラウドの登場に伴い、仮想サーバが主流ではなくなっていく現状を見据えるべきだ。先が見えなくなる前に、進路変更を検討してはどうだろう。

2017年08月07日 05時00分 公開
[Stuart BurnsTechTarget]

画像 仮想化の技術が要らなくなったわけではなく、実は応用範囲も広い

 仮想化技術にこだわり、クラウドに目を向けようとしない仮想サーバ管理者に、同業者として物申す。今の仕事は、安泰ではない。一度世に出たクラウドの勢いは止められない。クラウドコンピューティングは、今や企業にすっかり定着している。仮想サーバ管理者は、今後の仕事をどう確保するかに目を向けるべきだ。

 クラウドへの移行は、企業の大小を問わず、あらゆる規模で進んでいる。VMwareによる仮想化技術が初めて登場した際は、既存の価値観を破壊するような変化が起こった。クラウドとマイクロサービスの登場は、それに匹敵する新たな変化が、再び起きることを表している。

仮想サーバ管理者の得意分野はハードウェアの活用、可用性、コスト節約

 サーバ仮想化には、“統合”と“抽象化”という2つの段階がある。

 世に出た当初、すなわち第1段階での仮想化の目標は、十分活用されていないハードウェアをもっと効率よく利用することだった。確保した全てのリソースがサーバで利用されることは、ほとんどない。仮想サーバの管理者は、こうした無駄なリソースを再利用し、企業のIT設備の浪費を大幅に減らしてきた。

 第2段階では、仮想ディスクのライブマイグレーション(注1)や高可用性、フォールトトレランス(注2)など、高度な機能が開発された。こうした高度な仮想化機能は、複数のコンピュータで1つの物理ハードウェア要素を共有する際に生じる問題に対処する。自動化も登場し、サーバの導入は簡単で分かりやすい作業へと変わった。

※注1:動作中の仮想マシンを停止させることなく、別のサーバに移動させて処理を継続させる機能。

※注2:機器設計やシステム設計の概念の1つ。構成要素の一部が故障や停止に見舞われた場合、予備の系統に切り替えるなどの方法で、正常な機能を保つこと。

 個人的には、こうした仮想化技術の導入は、数年前がピークだったと考えている。2017年は、第3段階へ移行する時期だ。仮想サーバの管理者がうまく立ち回るには、クラウドコンピューティングのキャリアパスへの転身が必要になる。

目指す未来はハードウェアコストの掛からないクラウドベースのサービス

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