注目のサーバレスコンピューティングには、当然ながら向き不向きがある。サーバレスコンピューティングを使うと必ず失敗する4つのパターンを紹介する。
「サーバレスコンピューティング」が最近にわかに注目されているが、制限事項や短所もある。
本記事は、プレミアムコンテンツ「Computer Weekly日本語版 8月16日号」(PDF)掲載記事の抄訳版です。本記事の全文は、同プレミアムコンテンツで読むことができます。
なお、同コンテンツのEPUB版およびKindle(MOBI)版も提供しています。
どの組織の開発者チーム(DevOpsチームである可能性が高いが)も、サーバレスコンピューティングを広範囲に展開することを検討する前に、Backend as a Service(BaaS)という本質的に充実した環境で、できることとできないことを明確に認識しておくべきだ。
TechTargetの定義によると、サーバレスコンピューティングはイベント駆動型のアプリケーションを設計および展開する際のパラダイムで、この場合コンピューティングリソースはスケーラブルなクラウドサービスとして提供される。
この定義でも示されているように、サーバレスコンピューティングは必ずしも特定のサーバ上で稼働させるようにプロビジョニングされているとは限らないアプリケーションの作成を指す表現だ。サーバレスコンピューティングアーキテクチャでは、ソフトウェアのプログラマー(と彼らを取り巻く実務部門のチーム)は、ある意味で、実行するアプリケーションの設定、チューニング、スケーリングを心配する必要がなくなる。これらは全てクラウドプロバイダーがバックエンドで引き受けてくれるはずだ。
ソフトウェア開発サービス企業Ness Digital EngineeringのCTO(最高技術責任者)であるモシュ・クラン氏は、サーバレスコンピューティングの限界と、その限界に関する重要事項を指摘している。クラン氏自身が以下の通り箇条書きの形式にまとめた。
専用のクラウドサーバの場合、イベントが到着した時点でコードは既に稼働中なので、そのイベントを数ミリ秒以内に処理できる。一方サーバレスコンピューティングの場合、イベントが発生してから処理されるまでに数百ミリ秒かかることがある。クラウドプラットフォームがサーバにコードを割り当て、コードをデプロイし、コードを実行するために必要なランタイム(例:Java仮想マシン)を起動するまで待たなければならないからだ。
注意!:従って、サーバレスコンピューティングはイベントに対する応答速度が10ミリ秒未満でなければならないアプリケーションには適していない。
どのクラウドプラットフォームでも、サーバレス機能を実行するために使えるサーバのサイズとコードの実行時間の合計に制限を設けている。例えば「Amazon Lambda」の場合、サーバレス機能をメモリ1.5GB、実行時間5分以下に制限している。
注意!:従って、サーバレスコンピューティングは大容量のメモリを必要とするアプリケーションや、処理が完了するまで時間がかかるアプリケーションには適していない。
本記事は抄訳版です。全文は、以下でダウンロード(無料)できます。
■Computer Weekly日本語版 最近のバックナンバー
Computer Weekly日本語版 8月2日号 2つのオープンソースハードウェアプロジェクト
Computer Weekly日本語版 7月19日号 WannaCryはランサムウェアキラーか?
Computer Weekly日本語版 7月5日号 CIOが果たすべき3つの役割
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
IBM i 基幹システムを運用する企業でモダナイゼーションが喫緊の課題となる中、推進の課題も多い。そこで、「クラウド」「ノーコード開発」「API」「AI」を主軸とするIBM i ユーザー向けモダナイゼーションサービスを紹介する。
小売業界にとって、顧客体験(CX)、従業員体験(EX)の向上ならびにDX推進は重要度の高い課題である。多拠点、多店舗、他業態を展開する小売業でCXとEXをグローバルに向上する次世代のリテールコマースプラットフォームとは。
ロッテはシステムのAWS移行を進める中、DX推進の鍵は内製化比率の向上にあると考え、内製化の強化に踏み切った。本資料では、内製化の実現に向け、支援を受けながら、初めて取り組んだAWS開発と人材育成を成功させた事例を紹介する。
大容量データの送受信には、通信遅延や帯域制限の課題がある。本資料では、高速で安全なデータ送信を実現できるファイル転送プラットフォームを紹介する。導入時に気になるポイントとともに、料金プランも分かりやすく解説している。
SaaSの利用が拡大する中、ベンダー側と企業側の両方がさまざまな課題を抱えている。ベンダー側は商談につながるリードが獲得しにくいと感じており、企業側は製品の選定に困難さを感じているという。双方の課題を一掃する方法とは?
「テレワークでネットが遅い」の帯域幅じゃない“真犯人”はこれだ
ネットワークの問題は「帯域幅を増やせば解決する」と考えてはいないだろうか。こうした誤解をしているIT担当者は珍しくない。ネットワークを快適に利用するために、持つべき視点とは。
「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。
「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年5月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。
「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年5月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...