2017年クラウド総合力ランキング:AWSについに追い付いたIaaSとは?マルチクラウドで浮上するプロバイダーも(1/2 ページ)

Gartner 2017年ランキングでは、大手2社のクラウドプロバイダーが同率首位となった。この2社が素晴らしいクラウドを提供するのは間違いないが、今後は複数ベンダーのマルチクラウド化が重要だという。

2017年09月27日 05時00分 公開
[Jason SparapaniTechTarget]
画像 マルチなクラウドで進め

 米カリフォルニア州サンディエゴで開催された「Gartner Catalyst Conference 2017」で人気のテーマが「クラウド戦争」(Cloud Wars: Comparing Major Cloud Platform Providers)だ。人気の理由は恐らく、カンファレンスセッションの中核ともいえる疑問「クラウドインフラの最高のプロバイダーはどこか」を知りたいためだ。クライアントからいつも同じ質問を受けることからも間違いない、とIT分野の調査・助言を行う米企業Gartnerのアナリスト、イライアス・クネイサー氏は話す。

 この疑問の答えは「簡単には出ない」となる。明言を避けるのには理由がある。Gartnerは毎年Amazon、Microsoft、Googleという大手プロバイダーにランクを付け、どのプロバイダーにも共通するネットワーク能力(帯域制御やパフォーマンス)とコンピューティング能力(リソースや処理速度)などの技術力や、サポート、価格、管理の容易さを評価している。

 2017年は1社のプロバイダーが首位を独占することはなく、Amazon「Amazon Web Services」とMicrosoft「Microsoft Azure」がいずれも94%というスコアを記録し首位を分け合った。この2社に続くのがGoogleの「Google Cloud Platform」で、スコアは80%だった。

 どのプロバイダーも2016年のランキングから数値を上げており、2016年のスコアはAWSが92%、Azureは88%だった。このスコア上昇はプロバイダーの大いなるイノベーションを反映するものだと語るクネイサー氏は、それが特にMicrosoftに当てはまり、「Microsoftは大きな飛躍を遂げた」と語る。

第3のクラウドプロバイダーとは?

       1|2 次のページへ

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...