Forresterが注目
プログラマーの仕事がついになくなる? 2020年を占う「10大テクノロジートレンド」(1/2 ページ)
人工知能(AI)テクノロジーの進化が、ITやビジネスを劇的に変える可能性がある。将来の2020年に向けて注目すべきテクノロジートレンドを見ていこう。
最高情報責任者(CIO)よ、計画を捨てよ。
「2020年、人間の仕事内容は今とは全く違うものになっているだろう」――。こう述べるのは、調査会社Forrester Researchでアナリストを務めるブライアン・ホプキンス氏だ。同社はIT部門の責任者に影響する、主要なテクノロジートレンドに関する最新レポートを公開した。TechTargetは、レポートの共著者であるホプキンス氏に話を聞いた。
| 進行速度 | トレンド |
|---|---|
| ゆっくりと進行中 | ・分散型信用評価システムが中央管理機関に肉薄 ・インサイト(洞察)駆動型企業がライバルを超越 |
| 進行中 | ・ソフトウェアが自ら学習 ・自動化したセキュリティインテリジェンスと侵害対策がセキュリティ/リスク管理の負担を解消 ・文脈的プライバシー(Contextual Privacy)がブランド価値向上を加速 ・IoT(モノのインターネット)がエッジコンピューティング(IoTデバイス付近でのデータ処理)へシフト |
| 加速中 | ・パブリッククラウドがビジネス革新を加速 ・従業員エクスペリエンス(経験価値)がアプリケーションを再定義 ・デジタル従業員(ロボットなど)がホワイトカラー労働力化 ・カスタマーエクスペリエンスが没入型へ変化 |
テクノロジートレンドの一覧に挙がった「ソフトウェアが自ら学習」というトレンドにより、企業がここ数年で大量に作成した3カ年計画や5カ年計画は「時代遅れになるし、実際にそうなってきている可能性がある」とホプキンス氏は指摘する。
これまでのソフトウェア開発では、IT部門や開発者がルールに基づいてソフトウェアをプログラミングしてきた。ディープラーニング(深層学習)をはじめとする人工知能(AI)テクノロジーの進化によって、ソフトウェア自身がソフトウェアをプログラミングできるようになれば「特にソフトウェア関連事業の運営方法は、徐々に見直さなければならなくなる」とホプキンス氏は語る。ソフトウェアが学んだり、教えられたりして作業をこなせるようになると、人間が前もって判断したり、プログラミングで業務ルールを与えたりする必要がなくなるからだ。
ホプキンス氏はCIOに対して、こうした自己学習型ソフトウェアの実現に関わるテクノロジーへの投資を勧める。そうすれば「今後はソフトウェアの再コーディングや再テスト、再導入をする必要はなくなる」と同氏は述べ、企業が作成すべき新たな3カ年計画の方針として「アジャイル、再編、超高速」を示す。
ブロックチェーンの登場による転換
Forresterが注目するもう1つのテクノロジートレンドは、分散型台帳の「ブロックチェーン」をはじめとする分散信用システムによる、ビジネス上の関係の変化だ。Forresterのテクノロジートレンド一覧には「分散型信用評価システムが中央管理機関に肉薄」が挙がっている。
分散型信用評価システムは、トランザクションの整合性や明白さ、否認防止性を担保する手法やテクノロジー、ツールの集合体だとForresterは説明する。こうしたシステムによって保証される不変性と透明性によって、銀行などの中央管理機関がなくても、ビジネス上の関係を形成できるようになるとホプキンス氏は説明する。その結果、ビジネスの進め方が根本的に変わると考えられる。
CIOはこの変化に先んじて動く必要がある。ホプキンス氏はCIOに対して、分散型信用評価システムによるビジネスの変化の方向性を考えるワーキンググループを立ち上げたり、参加したりすることを推奨している。
パブリッククラウドが最優先
Forresterのテクノロジートレンドに入った「パブリッククラウド」には、今すぐにでも取り組むべきだ。パブリッククラウドによってシステムインフラやIT業界自体が、リアルタイムに創造し直されている。一方で企業が自前で運用するデータセンターは終わりを向かえようとしている。
「ほとんどの企業は、クラウドの機能と効率に匹敵するデータセンターを構築することはできないだろう」とレポートは指摘する。Forresterのアナリストでレポートの共著者であるボビー・キャメロン氏は「クラウドへの移行に積極的ではないCIOは、既にチャンスを逃し、自社の首を絞めている」と話す。
オンプレミスのインフラやシステム構築で発生する初期投資のハードルを乗り越える上で、クラウドは優れた手段だとキャメロン氏は指摘する。「クラウドは顧客指向の新規機能の開発を促し、市場投入までの時間を短くする」(同氏)
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