「Qlik Sense」と「QlikView」にはあまり違いがないように見える。だが導入を検討する企業にとっては、検討すべき重要な考慮事項が幾つかある。
Qlik Technologiesが販売する2つの主要製品「Qlik Sense」と「QlikView」の説明を見比べても、その違いを十分に把握できない可能性がある。「現時点での違いは名前だけだ」と言い切るのは、調査会社Ventana Researchのアナリスト、デイビッド・メニンガー氏だ。企業がQlik SenseとQlikViewを比較して「違いは少ない」という結論に落ち着いたとしても、それは「Qlikにとって良いことだ」とメニンガー氏は語る。
QlikViewは、1990年代初めにQlikが設立されて以来、Qlik Sense発表の2014年まで同社の主力製品だった。2014年の発表時点から、同社は開発リソースの大半をQlik Senseに集中させてきた。併せて既存顧客のメリットになるよう、QlikViewのメンテナンスとアップデートも続けてきた。
メニンガー氏はQlikのこうした姿勢を「正しい」と考えている。「Qlikは会社として信頼できる。注力する製品は変わり、QlikViewの更新頻度も高くはない。それでも同社に投資すれば、QlikViewの使用を継続できる」(同氏)
Qlikの前経営幹部で、現在はコンサルティンググループを率いるドナルド・ファーマー氏によれば、ほとんどの新規顧客がQlik Senseを選び、Qlik自身もそれを推奨している。「QlikViewのユーザー企業が存在する限り、Qlikは同製品のサポートを続けるだろう。だが大掛かりな開発はしない」(ファーマー氏)
Qlik SenseとQlikViewは双方とも、データ同士の関連性を自動抽出する「連想テクノロジー」を基盤に構築されている。連想テクノロジーは、特定の共通点に基づいて複数のデータを関連付ける。具体的なクエリの記述を求める競合製品とは異なる仕組みだ。
連想テクノロジーはデータの直感的な探索を支援すると、Qlikは説明する。つまりQlik SenseとQlikViewは、エンドユーザーが自らデータを分析する「セルフサービスBI(ビジネスインテリジェンス)」の実現を目標とする点で共通している。
類似点はここまでだ。
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