事例:ロボティックプロセスオートメーション(RPA)導入で顧客サービスは向上したか「センターオブエクセレンス」確立が鍵

信用格付機関のEquifax、住宅ローン金融サービス機関のColorado Housing and Finance Authority(CHFA)、保険会社のUnumがRPAを導入した事例と、その成果を紹介する。

2018年07月12日 05時00分 公開
[Albert McKeonTechTarget]

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 住宅ローン金融サービスを提供する準政府機関のColorado Housing and Finance Authority(CHFA)はロボティックプロセスオートメーション(RPA)を利用して、業務に必要な反復的作業のペースを速めている。同庁は住宅ローン請求の照合プロセスをデジタル化し、それまでは4人がかりで3日かかっていた作業が、わずか数分で完了するようになった。

 同様に、信用格付機関のEquifaxも作業の加速化を目指してRPAツールを導入した。幹部の言葉を借りれば、この市場では顧客相手の作業が遅い企業は痛い目に遭う。

 Fortune 500に名を連ねる保険会社Unumでは、従業員の補助、あるいは単調な作業の完全処理を担う約40のRPA botのパフォーマンスを測定している。いずれはさらに拡張性の高い、恒久的なRPAソフトウェアを使って設計を刷新できるよう、プロセスの弱点の発見にもbotを役立てている。

 Unum、Equifax、CHFAが、長年にわたって人が処理してきたワークフロープロセスに自動化を取り入れた理由について本稿で解説する。いずれの組織にとっても、RPAは従業員の雇用を脅かす存在ではなく、そのおかげで従業員が単調な作業から解放され、もっと判断力の求められる仕事に取り組むことが可能になっている。

 こうした各社は、ミスを減らし、作業の流れを加速する(そして従業員が大掛かりなプロジェクトに取り組めるようにする)RPAツールを使うことで、迅速かつほぼ完璧なサービスを期待する顧客へのサービス態勢が強化できると話している。

 Equifaxのグローバル共有サービス担当副社長、ジャイロ・キロス氏は言う。「このおかげでわれわれは、顧客のための非常に優れたサービスを確実に提供できる。RPAはその目標のための手段だ」。

従業員を巻き込む自動化

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