2018年10月03日 05時00分 公開
特集/連載

「モンスト」の裏側を支えるログ分析システムを、ミクシィはどのように構築したかスモールスタートから重要なビジネス基盤への成長(1/2 ページ)

ゲーム「モンスターストライク」(モンスト)で躍進するミクシィのデータ分析基盤を支えたのは、新しいワークスタイルだった。たった数人から始まったチームが全社を支える一大プロジェクトまで育った背景とは。

[重森 大,著]
システム概略図 立ち上げ当初のログ分析システム概略図《クリックで拡大》

 気軽にプレイできるスマートフォンゲームには、オンライン対戦やフレンドとの連携プレイが可能なゲームも少なくない。プレイの気軽さに反して、リアルタイムに近いデータ処理など、バックエンドの処理能力への要求レベルは高い。スマートフォンゲームにおいては、ゲームプレイそのものを支えるシステムでなくても「リアルタイム性」は重視されているようだ。人気スマートフォンゲーム「モンスターストライク」(モンスト)を開発するミクシィのXFLAGスタジオでは、同タイトルなどのログデータ分析を準リアルタイムで処理できる環境を構築した。

 ミクシィのXFLAGスタジオはモンストシリーズや「ファイトリーグ」など、家族や友達と楽しめる数々の対戦型ゲームを提供している。中でもモンストはiOSのApp Storeトップ無料ランキング「BEST OF 2017」にノミネートしたり、AndroidのGoogle Play5周年インストールランキング(2017年3月発表)におけるゲーム部門の2位を受賞したりするほどのヒットタイトルだ。リリースから5年近くたった今も多くのプレイヤーを魅了し、世界累計利用者数は4500万人に上る(2018年3月時点)。

 ゲームを運営する基盤に求められるのは、人気の盛衰に合わせて自由に、短時間にスケールできることだ。その要望に見合うインフラ基盤として、AWSをはじめとするクラウドの利用も進んでいる。

 ミクシィのXFLAGスタジオはモンストのログ管理にもAWSを利用している。小さく簡易的なシステムからスタートし、ゲームプレイヤーが増えるに従ってシステムを拡張、現在では目的別に何種類ものダッシュボードを用意して必要なデータをすぐに得られる高度なシステムに成長させている。そこで扱われるデータ量は、毎日2TB。これまでに蓄積したデータは約1PBにもなる。このログ分析システムは、ゲームリリース当初の2014年時点では、ごくシンプルな仕組みだった。

日次バッチ処理に15時間かかる基本形からスタートし、改良を重ねたログ管理基盤

       1|2 次のページへ

ITmedia マーケティング新着記事

news023.jpg

「6G」の特許出願レースは中国がリード、日本は追い付けるか?
2020年台後半には実用化が始まるといわれる6Gの技術。日本は世界で存在感を示せるでしょ...

news016.jpg

「パーソナライゼーションエンジン」 売れ筋TOP10(2021年9月)
今週はパーソナライゼーション製品の売れ筋TOP10を紹介します。

news018.jpg

アフリカFinTech事情 初のキャッシュレス大陸への勢いが止まらない
FinTechのユニコーンが続々と生まれるアフリカ大陸。砂漠の南が燃えています。