歴史あるテープを最新技術で使う
テープストレージ、見逃せない「3つの技術的進化」とは
テープストレージは、ランサムウェアからのオフライン保護などの事例で評価されているが、技術の面ではどのような進化を遂げているのだろうか。
約10年前、バックアップ用の磁気テープストレージ(以下、テープ)の利用が減少し始めた。物理ディスクへのバックアップを、継続的なデータ保護から仮想マシンのインスタントリカバリーにまで利用できるようになり、これが主流となったためだ。
それでも、テープは完全に衰退したわけではなかった。近年、テープが再注目されているのは「データをオフラインで保存できる」というメリットのためだ。これは身代金要求型マルウェア(ランサムウェア)の影響が大きい。
古いイメージがあるテープだが、企業戦略としてテープによるデータ保護を組み込もうとする場合、時代遅れの技術を使うわけではない。テープは進化を続けており現在でも現実的な選択肢で、ここ数年では3つの大きな改善点が見られる。
テープの3つの進化
磁気テープ記憶技術における最大の進化は容量の増加だ。2017年の終わりに登場した規格「LTO-8」は、テープ1本当たり12TBの容量を備えている(非圧縮時)。これに続いて今後登場する「LTO-9」から「LTO-12」までの仕様も定められている。このロードマップによれば、非圧縮容量はさらに192TBにまで増加するという。
テープは、データバックアップのセキュリティと完全性に関して、その保証をする必要がある組織に適している。前述のようにテープはオフラインで保存することができるため、マルウェアによるバックアップへの攻撃を防止できる。テープの暗号化も「LTO-4」規格以降で実装されている。さらに重要な進化は「LTO-3」からテープを読み取り専用メディアとして扱うことができるようになったことだ。これらを組み合わせて使用すると、テープの上書きを不可能にし、さらに権限のないユーザーがその内容を読み取れないようにできる。
最後の1つは「LTO-5」規格から導入されたパーティション分割機能だ。これはテープを2つのパーティションに分割し、1つをテープのインデックスに使用し、もう1つを実際のデータ格納に使用する。この機能により、目的のデータを読み出すためにテープ全体を検索する必要がなくなり、そのデータが含まれるテープ上の位置に直接移動することが可能になった。この機能によりパフォーマンスが飛躍的に向上した。
その後、テープはさらに追加のパーティションをサポートし始めた。「LTO-6」以降では最大4つのパーティションに分割できる。テープはディスクとほぼ同等の方法で使用できるようになり、データをディスクにコピーするのと同様に、ファイルシステムからテープにデータをドラッグアンドドロップすることが可能になった。
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