アクセンチュアは銀行向けシステム「Chat Co-Robot」を発表した。ローン申し込み対応や口座開設を自動化し、行員や顧客の負荷軽減につなげる。
アクセンチュアが2018年11月22日に発表した「Chat Co-Robot」(写真1)は、人工知能(AI)技術を搭載したソフトウェアロボットと人がチャットを通して連携し、銀行業務を実行できるようにするシステム群だ。銀行がChat Co-Robotを導入することで、行員はチャットによるソフトウェアロボットとの対話をベースに業務フローを確認でき、業務で生じる一部のタスクを自動化できるという。既に伊予銀行は、Chat Co-Robotベースのアプリケーションを搭載した独自開発の店舗用タブレット「Agent」を導入済みだ。
アクセンチュアは、IT化できる銀行業務はITで自動化し、人を付加価値の高い業務に集中させる「デジタル・ヒューマン・デジタルバンク」(DHDバンク)を提唱する。Chat Co-RobotはDHDバンクを推進するためのチャットbotと、チャットbotの情報をベースに業務を自動化するシステム、データレイクで構成される。
Chat Co-Robotのチャットbotは「本日のご用件は何でしょうか」「自動処理を実行してもよろしいでしょうか」などと行員に問い掛ける。行員はこうした問いかけに対してテキストで返答することで、業務を進めることができる。顧客の口座開設や、行員のタスク処理(ローン申し込み対応など)での利用を想定している。各行内システムと連携することで、申し込みの審査処理など一部の作業を自動化できるという。光学文字認識(OCR)に加えてスマートフォンなどの端末の内蔵カメラを利用することで、身分証明書などの画像データに記載されたテキストも入力が可能だ。
アクセンチュアの金融サービス本部でマネジング・ディレクターを務める粟倉万統氏は、業務の自動化に用いられている一般的なロボティックプロセスオートメーション(RPA)と、Chat Co-Robotは異なると主張する。「RPAは一般的に既存プロセスを自動化するツールであるのに対し、Chat Co-Robotはロボとの対話によって業務を一から組み立てるため、自動化できるタスクの幅広さが特徴」(粟倉氏)。社内連絡ツールとしてビジネスチャットアプリケーションの「Slack」を利用する銀行向けに、SlackでChat Co-Robotを呼び出せるようにするアプリケーションも開発中だ。料金は非公開で、ユーザー企業の要望や導入の規模によって異なる。
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