「AIOps」によって効率の向上を実現するには、技術的課題と組織的課題の両方を克服する必要がある。具体的に何をすればよいのか。
機械学習などの人工知能(AI)技術やビッグデータを使用してIT運用の効率を上げる「AIOps」。前編「人事アウトソーシング企業は『AIOps』でITリソース奪い合いをどうなくしたか」、中編「事例で探る 『AIOps』はなぜ多過ぎるアラートを減らせるのか?」に続く本稿は、企業がAIOpsの取り組みを進める上で直面するさまざまな困難と、その理由について考察する。
通常、AIOpsによって効率の向上を実現するには、技術的課題と組織的課題の両方を克服しなければならない。AIOpsによってITプロセスを自動化するには、インシデント対応のワークフローを統一しなければならない。それにより、AIOpsツールはパターンを特定し、よくある問題への適切な対処方法を学習できるようになる。
AIOps戦略は自動化とともにデータが中心になる。導入プロジェクトを軌道に乗せるには、その前に効率的なデータ収集とデータ管理が不可欠だ。AIOpsツールに供給されるデータは、その提供元がログファイルであれ、ヘルプデスクチケットであれ、クリーンかつ分類された完全なものでなければならない。
IT部門のメンバーの中には、AIOpsツールが人間に代わって複雑なプロセスに対処することに懐疑的な者もいる。それは「Chef」や「Puppet」といった構成管理ツールによる自動化に慣れているIT管理者でも変わらない。その理由について、調査会社451 Researchのカール・ブルックス氏は「AIOpsはIT導入担当者の管理下にあるものだからだ」と説明する。「本来、ほとんどのIT運用担当者は保守的。そのためAIOpsのようなものに対しても、驚くほど懐疑的だ」(ブルックス氏)
AIOpsに対する信頼を築くには、時間がかかるのは間違いない。その点はネットワークセキュリティ企業Barracuda Networksのリア・ガビッシュ氏も同意する。ガビッシュ氏はBarracudaでメール保護サービスに関するエンジニアリング部門の統括責任者を務める人物だ。
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