リソースの割り当てやキャパシティー管理の最適化だけが「AIOps」の用途ではない。解析や検出作業の自動化にAIOpsを活用すれば、IT監視ツールの多過ぎるアラートへの対処を効率化できる。
「AIOps」とは、機械学習などの人工知能(AI)技術やビッグデータを使用して、IT運用の一般的な仕事の効率を上げることだ。AIOpsはリソースの割り当てやキャパシティー管理の最適化に役立つ。ただし用途はそれだけではない。前編「人事アウトソーシング企業は『AIOps』でITリソース奪い合いをどうなくしたか」に続き、本稿はAIOpsが効果を発揮する、解析や検出作業の自動化に焦点を当てて解説する。
ネットワークセキュリティ企業Barracuda Networksのエンジニアリングチームは、デプロイ(利用可能な状態にすること)に最新技術を取り入れるために、AIOpsを活用した。目的はイベントの相関付けと根本原因解析の自動化だ。
BarracudaはパブリッククラウドのAmazon Web Services(AWS)を利用してコンテナを導入し、システム開発アプローチとして複数の独立した小規模サービスを組み合わせる「マイクロサービスアーキテクチャ」を採用した。こうして同社のIT部門は、複雑な依存関係を含む動的な環境を運用・監視することになった。
Barracudaでメール保護サービスに関するエンジニアリング部門の統括責任者を務めるリア・ガビッシュ氏は次のように語る。「監視の点からは少しばかりノイズが多い。同じ点に対して7つの異なるアラートを受け取る場合がある。連鎖的に反応するためだ」
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