多様性の面で「Bash」に後れを取っていた「PowerShell」は、オープンソース化でその距離を縮めつつある。両者のどちらを選ぶべきなのか。
前編「Windows 10で使えるようになった『Bash』 『PowerShell』との違いは?」は、Windowsユーザーにコマンドラインインタフェース(CLI)を提供する「Bash」と「PowerShell」の違いを紹介した。後編は最近のPowerShellの進化を振り返った上で、BashとPowerShellのどちらを選ぶべきかを考えるヒントを紹介する。
かつてPowerShellはLinuxのBashに対抗できなかった。BashはLinuxのコミュニティーが開発する多様なツールを利用できる利点があったからだ。PowerShellのオープンソースソフトウェア(OSS)版である「PowerShell Core」の登場で、状況は一変した。PowerShellはLinuxの主要シェルとして実行でき、PowerShellの特徴である各種オブジェクト操作ができる。
PowerShellは、
などを実行できる。BashはこうしたWindowsの機能を実行できない。
一貫した構文でレジストリ値やファイルのプロパティに簡単にアクセスできることもPowerShellの強みだ。XMLの処理も簡単にできる。
PowerShellは、一緒にインストールされるさまざまなオブジェクト指向機能やモジュールにより、ディレクトリサーバの「Active Directory」やExchange Server、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)の「SQL Server」など、Microsoft製品のタスクを管理する機能が強化される。VMware製品も簡単に操作できる。デバッグ機能も備えており、プログラムのコーディングとテストには複数の統合開発環境(IDE)を使用可能だ。
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