主要なハイパーコンバージドインフラ(HCI)製品はバックアップ機能を標準搭載している。バックアップに関する自社ニーズは標準機能で十分満たされるかどうか、まずは検討する必要がある。
VMwareの「vSphere」やMicrosoftの「Hyper-V」といった主要なハイパーバイザーを搭載するハイパーコンバージド(HCI)製品は、すぐに使えるバックアップの選択肢を多数用意している。これらのハイパーバイザーは、ほぼ全てのバックアップベンダーのツールで利用できる。ただしユーザー企業に付加価値を提供するために異なる道を進むことを選んでいるHCIベンダーもある。前編「HCIの2大バックアップ手法『ホストベース』『ゲストエージェント』の違いは」に引き続き、後編となる本稿は、HCIのバックアップを検討する際に注意すべきポイントについて解説する。
Nutanix、Scale Computing、CloudisticsといったHCIベンダーは、Linuxカーネルに組み込まれたオープンソースのハイパーバイザー「KVM」のバリエーションを使用している。KVMは、前述の主要なプロプライエタリのハイパーバイザーと同レベルのサポートを得るのは困難だろう。だが、このようなHCIベンダーが製品を開発して、市場におけるKVMの地位が上がるにつれて状況は変化する可能性がある。
自社HCI製品専用のバックアップツールを開発するHCIベンダーに加えて、他のバックアップベンダーもHCIバックアップ市場に参入している。例えばNutanixは自社のハイパーバイザー「AHV」向けのバックアップ製品を充実させるために、Veeam SoftwareやHYCUといったバックアップベンダーとパートナー契約を結んでいる。一方Unitrendsは、Scale Computing製品をバックアップの対象に加えている。こうしたHCI製品のサポート状況は今後も拡大すると考えられる。
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