目当ての情報を見つけやすくするルールが必要
「Microsoft Teamsを入れたら共有ファイルだらけ」を避ける5つの注意事項
「Microsoft Teams」を導入する際は、業務目的のファイルやメッセージ、予定が無秩序に作成されてしまう状況に陥らないようなルールや戦略を立てる必要がある。そのために注意すべき5つのポイントを紹介する。
ドキュメント共有を始めとするコラボレーションツールは、ビジネスに不可欠だ。このコラボレーションにはリモートワーカーも参加する。リモートワーカーとは、在宅勤務の正社員、外勤の営業担当者などのモバイルワーカー、世界各国の現地法人のスタッフ、オフショア開発企業の担当者などを指す。こうした幅広い人員が関わる仕事環境でアジリティ(俊敏性)を実現するには、効果的なコラボレーションが必要になる。
市場には多彩な機能を提供する数々のコラボレーションツールが出回っている。適切な戦略を実行しないと、業務目的のファイルやメッセージ、予定などのコンテンツが組織内で無秩序に作成され、増殖してしまう可能性がある。
コラボレーション支援ツールはBox、Dropbox、Microsoft、Googleなどのベンダーが提供しており、ユーザー企業はそれらを日常的に使っている。各社のツールは、機能の詳細は異なるが、いずれも次のようなツールを組み合わせて使えるようになっている。
- インスタントメッセージング
- 音声(電話)・ビデオ会議
- ドキュメント共有
- ToDoリスト、カレンダーなどの共有
既にMicrosoft製品を使っている企業にとってコラボレーションツールは、「Microsoft Teams」(以下、Teams)が自然な選択肢だ。Teamsは社内向け企業ポータル製品「Microsoft SharePoint」(以下、SharePoint)をベースにしており、チャット、ビデオ会議、ファイル共有、アプリケーション連携といった機能が利用できる。サブスクリプション型オフィススイート「Office 365」の各アプリケーションと連携でき、拡張機能によってMicrosoft以外のさまざまなベンダーのサービスと連携させることもできる。
Teamsのユーザー企業は、コンテンツが無秩序に氾濫することのないよう、Teamsを展開する前に以下5つの点を念頭に置く必要がある。
1.Teamsはコンテンツ管理システムではない
Teamsはファイルなどのコンテンツの保存に使えるが、この機能は、ベースにあるSharePointを使って実現している。コンテンツ管理機能をフルに活用するには、Teamsのさまざまな場所で利用できる「SharePointで開く」メニューを使う必要がある。SharePoint内では、チェックアウト(他のユーザーがファイルを編集できないようロックをかけること)やチェックイン(ファイルのロックを解除すること)、ファイルのバージョン管理、タグ付け、保持、削除ルールといった機能も利用できる。
2.Teamsで作成したコンテンツのアーカイブ戦略を策定する
Teamsは、例えば特定のプロジェクトや取り組みを支援する一時的なコンテンツストレージだと考えるとよい。アーカイブ戦略を策定することで、そうしたプロジェクトや取り組みを担当するチームが存続する期間よりも長い間、チームメンバーが作成したコンテンツを適切に保存できるようになる。この管理方法が向いているコンテンツの例として、プロジェクトで作成する標準運用手順書や、アプリケーションのサポートドキュメントなどがある。チームが解散した後は、長期的なコンテンツ管理の中核手段としてSharePointを使用すれば、コンテンツの氾濫を回避するのに役立つ。
3.適切なガバナンスアプローチを定義する
ガバナンスのためには、特定メンバーの集合体である「チーム」と、チーム内の会話が発生する場である「チャネル」に命名規則を適用する。併せてトレーニングを受けて標準運用手順を守れる所定の担当者だけが、チームとチャネルを作成できるルールにすべきだ。企業は、チームやコンテンツのアーカイブ、長期的ストレージを定期的に監視し、現在のビジネスとの関連性を評価しなければならない。さらに各種の属性(責任を持つオーナー、目的、解散予定日、コンテンツの機密性など)を明確にして、チームの一覧を作成することも重要だ。
4.Teamsが最適かどうかを判断する明確なガイドラインを策定する
例えばSharePointを使っている企業は、既にプロジェクトサイトテンプレートを持っている可能性がある。その場合、チームはSharePointをやめてTeamsを使うべきか。あるいはSharePointを補完するためにTeamsを使うべきか。Teamsには今のところ、テンプレートを使って標準化したチーム構造を構築するアプローチはない。標準アプローチがなければ、各プロジェクトオーナーはばらばらにチームを構築する。そうなればユーザーは、複数のプロジェクトに参加するのが大変になる。
5.使用するコラボレーションツールがむやみに増えないようにする
Teamsは、Microsoftのコラボレーションツールのラインアップに新しく加わった製品だ。これまでのラインアップにはオンラインストレージ同期サービス「OneDrive」やユニファイドコミュニケーション(UC)基盤「Skype for Business」、ソーシャルネットワーキングアプリケーション「Yammer」、SharePointなどが含まれる。選択肢があるのは良いことだが、どのような場合にどのツールを使うべきかを把握していれば、より良い選択ができる。企業は、採用するツールの見極め方を検討する必要がある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[株式会社マクニカ] アイカ工業に学ぶ脆弱性対策 情シスが把握できずにいたアセットも正確に把握 -
製品資料
[株式会社マクニカ] 「脆弱性総まとめ」解説 被害事例から考える必須の対策ポイント -
製品資料
[Splunk Services Japan合同会社] サイバー脅威「トップ50」完全解説ガイド、新たな攻撃手法に対抗するには -
製品資料
[株式会社うるる] 「入札市場」完全ガイドブック:メリットから資格取得のポイントまで -
市場調査・トレンド
[株式会社うるる] はじめての「自治体/官公庁入札」 必要な知識がすぐに学べる入門ガイド
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
2
「ITインフラとデータ保護・バックアップ対策」に関するアンケート
-
3
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
4
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
5
エージェンティックAIで、コンタクトセンターの「おもてなし」をどう進化する?
-
6
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
-
7
「企業内サーバ環境の利用実態」に関するアンケート
-
8
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
9
「Microsoft 365」が乗っ取られる 跡形もなくMFAを破る手口
-
10
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
2
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
3
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
4
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
7
PostgreSQLの「機能」「性能」「運用」「拡張性」に関する悩みの解消法
-
8
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
9
Macの安全神話は崩壊? 最新の脅威動向から見えた攻撃のトレンドと有効な対策
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー