2019年12月25日 08時00分 公開
特集/連載

データベースのモダナイズ【前編】リレーショナルデータベースからNoSQLデータベースへの移行は必然か

Webサイトのパフォーマンス問題に悩む企業が出した答えはSQL ServerからRedisへの移行だった。同社の事例を通してデータベースのモダナイズの実際を紹介する。

[Lindsay Clark,Computer Weekly]
iStock.com/gorodenkoff

 赤い制服のサービススタッフと家族の旅行先として名高いといえば、英国の海岸レジャーの老舗リゾート企業Butlin's(Butlins Skyline)だ。だが、老舗といえども時代と共に変わっていかなければならない。同社もオンライン予約に対応してはいたが、そのWebサイトのパフォーマンスが一定水準に達していないことを危惧していた。

 「Webサイトについて受ける苦情の中で恐らく最も多かったのが、ページの動きが遅いことだった。ユーザーがWebサイトにとどまる時間は限られていて、それ以上待つことはない」と語るのは、Bourne Leisure(Butlin'sの親会社)でソリューション設計およびデリバリー部門の責任者を務めるジョン・ハガティ氏だ。同社はButlin'sの他にHaven HolidaysやWarner Leisure Hotelsを所有している。

 カスタマーエクスペリエンスを高めるためにBourne Leisureが注目したのがRedis Labsだ。同社はインメモリNoSQLデータベース「Redis」を提供する。リレーショナルデータベースよりも高いパフォーマンスを発揮する代替アーキテクチャを提供するデータベースグループの一つだ。このグループには、他にもGridGain Systemsの「GridGain」などが属する。アナリストによると、こうしたデータベースは上級IT管理者のデータベース戦略を一変させるという。

 ハガティ氏がRedisに魅力を感じたのは、Bourne Leisureのバックエンドの予約エンジンを変更することなくWebサイトのパフォーマンスを向上させられるためだと話す。この予約エンジンはEmbarcadero Technologiesの「Delphi」を基盤とする一般的なホテル予約システムだ。

 「この予約エンジンは、価格を問い合わせるたびに非常に多くのビジネスルールが実行される。当社にとっては柔軟性の高いシステムだが、価格を取得するのに時間がかかる」(ハガティ氏)

 同氏のチームは技術刷新の一環として、この予約エンジンとWebサイトの間に新たなキャッシュ層を設けた。Webサイトで検索を実行するとこの層が働き、キャッシュ上の価格をWebサイトに返す。予約するときは、予約エンジンから価格が取り出される。

 Bourne Leisureは、それまで「Microsoft SQL Server」ベースのキャッシュ層を使っていた。だが、十分なパフォーマンスは得られなかったと同氏は話す。




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