Netflixは、データ統合システム用のクエリ言語として「GraphQL」を採用している。同社のコンテンツエンジニアリングチームのエンジニアが、そのメリットや懸念点を語る。
前編「Netflixがクエリ言語『GraphQL』を採用 何にどう使っているのか」は、Netflixのコンテンツエンジニアリングチームに所属するギャレット・ハインレン氏が、同チームで使うデータ連携用のクエリ(データ操作)言語として「GraphQL」を採用した背景を説明した。一方でハインレン氏のチームは、依然としてスキーマ管理、エラー処理、分散書き込みなどの問題に直面している。「GraphQLはクエリとAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)構築のプロセスを簡略化するが、特効薬ではない」と同氏は言う。
ハインレン氏はGraphQLを受け入れるまでに数カ月を要した。受け入れた理由は、テクノロジー面でのメリットがあるからというよりも「チームと組織の行動やコミュニケーションを改善するためだった」と同氏は明かす。同氏によればGraphQLは、スキーマを進化させる方法についてチームメンバーが話し合うきっかけを作り、フロントエンドとバックエンドのエンジニアがより良い形で協力することを後押ししている。システムのドキュメントとしても機能しているという。
GraphQLはFacebookが開発したクエリ言語だ。ハインレン氏が抱えていた「大企業1社が管理していたテクノロジーを使用すること」への懸念は、その後同社からプロジェクトを引き継いだ非営利団体GraphQL Foundationの設立によって減少したという。同氏は「Facebookの管理下を離れ、考え方を共にする複数の企業から成る財団が設立されたことにより、GraphQLに懐疑的だった人々が関心を寄せている」と語る。
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