クラウドニュースフラッシュ
新型コロナウイルス感染拡大でも急成長する“あのクラウド”とは
国内の企業は、重要なシステムにどのくらいパブリッククラウドを使用しているのか。新型コロナウイルスの感染が拡大する中でもクラウド市場が成長を続ける理由は。クラウド関連のニュースを紹介する。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大は、クラウド市場にどのような影響をもたらしたのか。市場調査結果や感染症対策を支援するためのクラウドサービス導入事例など、クラウドに関する主要なニュースを6本取り上げる。
IaaS/PaaSの国内市場規模は2024年に1兆円超に 富士キメラ総研が予測
同社は2019年のIaaS(Infrastructure as a Service)とPaaS(Platform as a Service)の国内市場規模を5963億円と見込む。既存ユーザーのリソースの拡張、「Windows Server 2008」のサポート終了に伴うオンプレミスからの移行といった需要が特に高まっているという。IaaSとPaaSは比較的小規模な初期投資で導入が可能なことから、機械学習やIoT(モノのインターネット)などの新技術を導入する際のITインフラとしての需要が高まると同社は指摘。2024年にIaaSとPaaSの市場規模が合わせて1兆3769億円に成長すると予測している。同社はこれらの結果を市場調査レポート「データセンタービジネス市場調査総覧 2020年版 市場編/ベンダー戦略編」にまとめた。(発表:富士キメラ総研<2020年4月21日>)
コロナ禍でもクラウド市場は拡大、3大ベンダー以外の“ニッチクラウド”が急成長
調査会社Synergy Research Groupが世界のクラウド市場の2020年第1四半期(1月~3月)の売上高シェアを発表した。期間中の各クラウドベンダーの総売上高は約290億ドルで、2019年度の第1四半期から37%増加。クラウドベンダー別のシェアでは、Amazon Web Services(以下、AWS)が32%と首位で、Microsoftが18%、Googleが8%と続いた。同社の調べによると中国のクラウドベンダーであるAlibaba CloudとTencentが市場全体の成長率を大きく上回る成長を見せ、この2社とGoogleを合わせた3社の売上高は2019年度の同期から45%以上増加した。Synergy Research Groupのチーフアナリストであるジョン・ディンスデール氏は「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)がクラウド市場の成長を後押ししている」と指摘。クラウドサービスはITインフラの運用を維持することが困難な企業にとって、比較的管理と導入がしやすいことを理由に挙げる。(発表:Synergy Research Group<2020年4月30日>)
国内企業は何のためにハイブリッドクラウドを選ぶのか IDC Japanが調査
ITインフラの利用動向調査結果を発表 日本企業のハイブリッドクラウドの活用目的は。ハイブリッドクラウドの活用目的を尋ねた質問では、アプリケーションごと、または「開発」「テスト」「ステージング」「本番」などの環境ごとに適材適所でITインフラを使い分けるためだという回答が上位に挙がった。オンプレミスとIaaSなどのクラウド間の移行過程でハイブリッドクラウドの状態になっているという回答も多かった。社内で重要度が高い基幹システム用のサーバとストレージにクラウドサービスを利用しているとの回答は22.1%だったが、ITインフラの次期更新でクラウドサービスを選択するとの回答は45.9%を占めた。国内900組織の管理者層を対象に調査を実施した。(発表:IDC Japan<2020年4月2日>)
カクイチが農業支援アプリケーションの開発に「IBM Watson Studio」を採用
同社は直径1マイクロ以下の気泡を含む水「ナノバブルウォーター」の発生装置を農業事業者向けに貸し出す「アクアソリューション事業」を手掛けている。同事業で2020年4月、農業従事者に散水のタイミングや設備の設定をアドバイスするシステムの運用を開始した。農場のセンサーから収集した気温や土壌の水分などのデータを基に分析するために、IBMの人工知能(AI)モデル開発ツールであるIBM Watson Studioを採用。データ収集からAIモデルの開発まで、全てIBMのクラウドサービス「IBM Cloud」内でできることを評価した。(発表:カクイチ<2020年4月14日>)
内閣官房が「新型コロナウイルス感染症対策」Webサイトにチャットbotを導入
「新型コロナウイルス対策FAQチャットボット」を構築した(執筆時点ではβ版)。Webサイトの閲覧者はこのチャットbotにキーワードを打ち込むことで、各省庁が公表する新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に関する情報を入手できる。チャットbotの構築にはMicrosoftのクラウドサービス群「Microsoft Azure」のチャットbot作成ツール「Azure QnA Maker」を利用している。内閣官房は新型コロナウイルス感染症対策のWebサイトもMicrosoft Azureを利用して構築した。医療情報を扱う際のガイドライン「3省3ガイドライン」に準拠していることや、Microsoftのサービスで構築したチャットbotが米疾病予防管理センター(CDC)など海外でも実績を上げていることを評価し、Microsoft Azureを採用した。(発表:日本マイクロソフト<2020年4月30日>)
「AWS Chatbot」が一般提供開始 AWS環境の「ChatOps」を実現
AWS ChatbotはAWSの同名クラウドサービス群の各サービスを監視し、ビジネスチャットツールにアラートを送信したり、ビジネスチャットツールを介してAWSサービスにコマンドを送信したりすることを可能にするサービスだ。ビジネスチャットツールとして同社の「Amazon Chime」またはSlack Technologiesの「Slack」を利用できる。AWSはAWS Chatbotについて、ビジネスチャットツールを使ってITインフラを運用する「ChatOps」を実現する手段としてアピールする。AWS Chatbotの利用料金は無料だが単体では利用できず、脅威検出サービスの「Amazon GuardDuty」やイベント駆動型コード実行サービスの「AWS Lambda」など、連携させる他のAWSサービスの契約が必要となる。(発表:Amazon Web Services<2020年4月22日>)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
SNS認証や多要素認証も数分で実装、IDaaS基盤でデジタルビジネスはどう変わる? -
製品レビュー
「電子帳簿保存法対応」実践術:タイムスタンプ付与などの要件の手軽な実現方法 -
事例
「大企業のデジタル化」成功事例集【コクヨ、九州電力、ヨネックスなど21社】 -
製品資料
“顧客管理の課題”を簡単に解決する方法とは? -
製品資料
契約管理の“あるある課題”をノーコード開発で解決するためのポイント
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
2
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
3
「技術屋」で終わらないために 情シスが今取るべき認定資格5選
-
4
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
5
「企業内サーバ環境の利用実態」に関するアンケート
-
6
「即戦力」は幻想? 中途の3割が消えるAI時代のエンジニア生存戦略
-
7
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
8
「制御用組み込みPC」に関するアンケート
-
9
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
-
10
ISMSの“コンサル丸投げ”が招く数千万円の無駄 NTTドコモビジネスの脱出劇
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
2
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
3
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
4
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
7
「結局、一部の人しか使わない」 AI活用が業務に定着しない根本的な理由
-
8
AIエージェントで成果は出る? 調査結果に見る費用対効果の実態
-
9
PostgreSQLの「機能」「性能」「運用」「拡張性」に関する悩みの解消法
-
10
ゼロトラストにおける「IDaaSの課題」と補完すべき重要機能とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー