「オンライン授業」実践ガイド【第2回】
「オンライン授業」を始める学校が最低限用意すべきIT製品とは?
新型コロナウイルス感染症対策として対面授業が実施できなくなったことで、脚光を浴びたのがオンライン授業だ。オンライン授業を実施するために最低限必要なIT製品・サービスを整理する。
第1回「『オンライン授業』を難しくする3大課題とは? 新型コロナで脚光のIT活用法」は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策として需要が高まったオンライン授業について、国内の教育現場が抱える課題を紹介した。第2回は、オンライン授業を実施するために必要なIT製品・サービスは何かを解説する。
教育機関がオンライン授業を実施するために最低限必要なIT製品・サービスを、以下の3点に分けて紹介しよう。
- インターネット回線
- ハードウェア
- ソフトウェア、サービス
インターネット回線
教員の授業をライブ配信する「リアルタイム型」のオンライン授業の場合、動画をリアルタイムで配信しても逼迫(ひっぱく)しないインターネット回線を導入すべきだ。インターネット回線を選定する際は、利用するWeb会議ツールや動画配信サービスが推奨する回線容量(帯域幅)の要件を確認するとよい。
ハードウェア
PC、Webカメラ、マイクといったハードウェアも必要になる。WebカメラとマイクはノートPCの付属品を使うことも可能だ。余裕があれば、より高解像度の外付けカメラや集音性能の高い外付けマイクを用意するとよい。「動画教材は特に音声の品質が大事なので、マイクの性能を重視すべきだ」と、教育活動への動画活用にいち早く取り組んできた青山学院中等部・高等部の安藤 昇氏は述べる。
映像合成技術を使えば、画像や映像を背景にして、その前に教員が立って授業をする動画教材も作成可能だ。そのような動画を制作・配信するのであれば、照明やクロマキー合成(映像内にある特定の色の部分に、別の映像を埋め込む技術)用背景などの機材を用意する必要がある。
ソフトウェア、サービス
ライブ配信によるオンライン授業を実現する上で、Web会議ツールや動画配信サービスといったソフトウェア/サービスが役立つ。中でも幅広い組織で急速に利用が広がっているのがWeb会議ツールだ。Zoom Video Communicationsの「Zoom」をはじめ、有料・無料で利用できるさまざまなWeb会議ツールがある。
動画教材もソフトウェアやサービスとして、有料、無料問わず豊富に提供されている。教員が動画教材を自作する場合、動画共有サービスに自作の動画教材をアップロードして学習者に共有できる。主要な動画共有サービスでは、公開範囲を教員と学習者との間のみに限定することも可能にしている。動画編集アプリケーションを使えば、作成した動画教材に演出を加えたり、一部をカットしたりすることができる。教員自身が動画教材を編集することで「自分の授業をあらためて見つめ直す機会が生まれ、授業がどんどん洗練される可能性がある」と安藤氏は指摘する。
学習者がオンライン授業を受けるために必要なIT製品・サービス
オンライン授業を実現するには、教育機関側だけではなく、学習者側にもIT製品・サービスの整備が必要だ。オンライン授業を受ける学習者には、以下を用意してもらう必要がある。
- インターネット回線
- 先述の通り、利用するツールが推奨する帯域幅の確保が必要
- 家庭でインターネット回線を契約していない学習者であれば、携帯電話回線を使ったテザリングも選択肢
- ハードウェア
- 教材を閲覧するためのPC、タブレット、スマートフォンを用意してもらうことが必要
- ソフトウェア、サービス
- Web会議ツールのクライアントソフトウェアなど、教育機関が選択したオンライン授業の仕組みに応じたソフトウェア、サービスの導入が必要
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「オンライン授業」実践ガイド
停滞する国内の教育IT導入は、新型コロナウイルス感染症による休校措置で強制的に推し進められた。教育活動を止めないための対策としてますます重要性になる「オンライン授業」のポイントを探る。
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