NFLでの実績が採用の決め手に
学校の無線LANはなぜつながらない? 分析ソフトで解決できるケースも
IT部門は、無線LAN分析ソフトウェアから、ネットワークパフォーマンスの可視性が得られる。競技場、学校、病院などの組織では、無線LAN分析ソフトウェアを活用している。
米国オーラルロバーツ大学では、学期始めに学生が登校したタイミングで無線LANに大きな負荷が掛かっていた。同大学の最高情報責任者(CIO)を務めるマイケル・マシュース氏は、キャンパスにおけるネットワークの接続性を改善し、データ伝送速度に関する可視化を進めたいと考えていた。
キャンパスにおけるネットワークの使い勝手についてマシュース氏は、「全ての学生が同じタイミングで学校に戻ってくるだけでなく、彼らは多数のデバイスを使っている。学長がキャンパスを歩いていると、学生たちが『ネットワークがおかしい』と不満を漏らしているのを耳にする」と説明している。
3800人の学生が所属するタルサ大学は、2014年にExtreme Networksの無線LAN関連テクノロジーと分析ソフトウェアを導入した。Extreme Networksは、近くのユーザーが迅速かつ安全に接続できる暗号化したアクセスポイントを作成するLANビーコンを使って、校内でワイヤレス接続を提供している。学生が大学のアカウント情報を使用して無線LANに接続するには、IT部門にデバイスを登録する必要がある。さらに、登録プロセスの一環でソフトウェアはユーザーのプロファイルを作成する。
Extreme Networksの無線LAN分析では学生が所有しているデバイスのネットワークパフォーマンスを可視化できる。ここで作成するレポートでは、ネットワーク帯域消費量を毎時間ごととキャンパスの場所ごとに作成してIT部門のスタッフ宛に電子メールで自動送信する。問題が発生したらIT部門はレポート情報に基づいて問題の発生場所と原因を容易に特定できる。
「キャンパスを年中無休で運営すると、午前2時でも学生は勉強している。そのため、ネットワークを停止できる時間帯はない」(マシュース氏)
セキュリティ面では、Extreme Networksのソフトウェアによって、IT部門はユーザーのプロファイル、デバイス、位置に応じてポリシーを設定できる。例えば、同じ教室で講師と学生が同じアクセスポイントを使用しても、プロファイルが異なればそれぞれ異なるセキュリティプロトコルを適用する。IT部門は、特定の教室で学生がソーシャルメディアアプリを使用できないようにブロックできる一方、講師には同じ教室で任意のアプリへのアクセスを許可できる。
IT管理者がデバイスの接続状況を無制限に可視化しようと試みた場合、ユーザーのプライバシー保護の基準が問題になる。だが、IT管理者はユーザーが使用しているアプリを確認できるが、そのアプリの操作内容は確認できない。例えば、学生が寮の自室でNetflixを起動しているときに無線LAN接続が安定していることは確認できるが、学生が視聴しているコンテンツの内容は分からない。
Extreme Networksは、ニューイングランド・ペイトリオッツ本拠地のジレットスタジアムやヒューストンのNRGスタジアムなど、18カ所のナショナルフットボールリーグ(NFL)スタジアムにも無線LAN分析ソフトウェアや接続環境を提供している。この実績は大学関係者が無線LAN分析導入を決める1つの大きな理由になっている。
「Extreme Networksを選んだ理由はパフォーマンスだ。フットボールスタジアムに対応できるなら、タルサ大学のキャンパスにも対応できるはずだと考えた。7万2千人のファンが集まるジレットスタジアムに対応できている事実が確証につながる」(マシュース氏)
「スポーツ会場は、病院やメーカー企業のような場所ほど管理は難しくない」とExtreme Networksの製品戦略部門ディレクターを務めるマイク・リーボウィッツ氏は説明する。
「スポーツイベントではネットワークへの接続しやすさに対する優先度が高く、セキュリティの重要度は比較的低い」とリーボウィッツ氏は打ち明ける。サッカーの試合では、IT部門がアプリのブラックリストを作成しなければ、ユーザーポリシーも設定しない。だが、病院や学校では、セキュリティの重要性は格段に高くなる。さらに「スポーツイベントと比べて病院や学校では環境は、ネットワークの使用量を予測するのは難しい」とリーボウィッツ氏は補足する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品レビュー
「電子帳簿保存法対応」実践術:タイムスタンプ付与などの要件の手軽な実現方法 -
事例
「大企業のデジタル化」成功事例集【コクヨ、九州電力、ヨネックスなど21社】 -
製品資料
“顧客管理の課題”を簡単に解決する方法とは? -
製品資料
契約管理の“あるある課題”をノーコード開発で解決するためのポイント -
製品資料
揺らぐ境界防御 いま企業が特に警戒すべき「3つのセキュリティ課題」とは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
2
自宅のWi-Fiが「遅い」「途切れる」本当の原因は? Dellが推奨する鉄則
-
3
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
4
継続利用は4割どまり M365 Copilotが「効く業務」と期待外れの境界
-
5
画面をティッシュで拭くのはNG Dellが推奨するPCの正しいお手入れ方法
-
6
メインフレームは死なず AI活用で20年来の高収益をたたき出す基幹システムの底力
-
7
「法人PCの導入」に関するアンケート
-
8
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
9
「GitHub Copilot」3000人に配布も基本機能しか使われない 保険大手が得た教訓
-
10
業務引き継ぎで困ったこと 大企業200人調査で判明した課題の第1位は
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
2
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
3
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
4
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
5
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
6
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
7
「結局、一部の人しか使わない」 AI活用が業務に定着しない根本的な理由
-
8
AIエージェントで成果は出る? 調査結果に見る費用対効果の実態
-
9
PostgreSQLの「機能」「性能」「運用」「拡張性」に関する悩みの解消法
-
10
ゼロトラストにおける「IDaaSの課題」と補完すべき重要機能とは?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー