無線接続500億台時代に備える
人力調整はもう無理、スマホユーザーが満足する無線LAN管理とは?
2020年には530億台のデバイスがインターネットに接続する時代が来る。その多くは無線でデータ通信を行う。新しいモバイルデバイスやIoT機器が急増するとIT管理者が取り組むべき課題も増えてくる。
モバイルデバイスやウェアラブル機器、そしてIoT(モノのインターネット)対応機器の増加は、無線LANの接続確率とデータ転送効率に大きく影響すると考える関係者は多い。
しかし、Farpoint Group社長でワイヤレス技術アナリストのクレイグ・マサイアス氏は、それほど大きな変化はないという。無線LANが安定して接続できてデータ転送が速いことが最重要課題であることはこれまでもこれからも変わらない。IT管理者のすべきことは必要な場所に必要なパフォーマンスを提供することで、それはデバイスの問題ではなくネットワーク管理の問題に当たる。
モバイルデバイスと無線LANの関係には、安定して接続できて効率よくデータ転送をできることに加えて、接続可能範囲と同時接続ができる機器の数の確保、さらに、セキュリティのことにも留意しなければならない。無線LANの管理で今後注意すべき項目とその対策について、マサイアス氏が効果的なTipsを紹介する。
IT管理者が新しいデバイスに対応するために準備すべきことは?
マサイアス氏 無線LANの運用で最も重要な要素は、接続可能範囲と接続可能端末の台数だ。業務に支障が出ないように、ネットワークの使用状況を調べて、必要な接続可能範囲と接続可能台数を確保できているか確認する。これは個別のデバイスに起因する問題ではなく、ネットワーク全体の管理に関する問題だ。
併せて、許可のないデバイスがネットワークに接続できないようにする措置も必要だ。この問題にはローカルポリシーとセキュリティ対策で対応する。
無線LANの接続を確立して転送速度確保のために留意すべきことは?
マサイアス氏 管理コンソールではネットワークの利用状況を各アクセスポイントレベルまで詳細に把握できる。どのアプリケーションがどれくらいネットワーク帯域を消費しているかを検出する無線LANの利用状況解析技術も利用可能だ。業務にFacebookを使わない部署でFacebookのネットワーク消費量が多いとしたら、従業員が就業時間中に業務以外のことをしているはずだ。
ユーザーレベルで問題が表面化する前に、ネットワーク管理者が迅速かつ積極的に問題を発見して解決できる分析ツールが数多く登場している。無線LANの利用状況解析技術の進化は日進月歩だ。
現在のネットワークは非常に大規模で複雑になっており、もはや人力で微調整するのは不可能だ。人間のオペレーターが巨大なボードを見ながら問題のあるパターンを発見できるレベルを既に超えている。このような大規模ネットワークを扱うには、多くの問題を自動的に処理することになる。自動化しても依然として人間によるチェックは必要だが、必要な人員は少なくて済む。
モビリティの普及はセキュリティ対策に影響するか?
マサイアス氏 セキュリティはこれからもずっと複雑な問題であり続けるだろう。ネットワーク以外の問題と違って、セキュリティには終わりがなく、常に新しい脅威や問題が出てくるからだ。
例えば、2要素認証において、多くのユーザーは、その概念をまだ受け入れていない。確かにその手順は面倒だが、面倒な手順は取り除くことができる。暗号技術は強固になった(そうでなければFBIがAppleに協力を迫るはずがない)。認証技術にはまだ改善の余地があり、今後の進化に期待したい。
IoT対応デバイスをネットワークに追加する場合も、単にデバイスを持ち込んで使い始めればよいわけではない。セキュリティポリシーでもこうしたデバイスに対応する必要がある。
モバイルセキュリティの管理はどのように進めていくべきか?
マサイアス氏 新しいデバイスには改ざん防止策が必要だが、そう簡単ではない。中にはセキュリティのことを全く考えずに設計製造しているモデルもある。デバイスをネットワークに加える前に、そのデバイスがセキュリティポリシーに従っていることを確認すべきだ。今の段階で最も重要なのは、ネットワークオペレーターの意識を高め、あまり賢くないデバイスをネットワークに加えるだけでセキュリティホールを作りかねないことを肝に銘ずることだろう。
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