ストレージをサービスとして利用する「STaaS」(Storage as a Service)には、クラウドベンダーが所有・運用するストレージを使うクラウド型と、ユーザー企業の施設でストレージを運用するオンプレミス型がある。オンプレミス型STaaSは、クラウド型に続く第二段階だと言える。クラウド型STaaSは一般的には「クラウドストレージ」と呼ばれる。
STaaSのメリットを生み出したのはクラウドストレージだ。だがクラウドストレージには下記のような課題がある。
クラウドストレージで発生するこうした課題は、オンプレミス型のSTaaSであれば回避できる。インターネット経由による遅延は発生せず、自社の都合に応じてストレージのリソースを利用可能だ。
オンプレミス型STaaSでは、IBM、Pure Storage、Zadara Storageといったストレージベンダーが物理的なストレージを提供するとともに、それらのストレージをリモート管理する。必要なハードウェアと運用管理サービスの両方のリースだと捉えることができる。ユーザー企業は追加のストレージが必要になった場合はベンダーに要求を出すだけでよい。ストレージの保守、ファームウェアのアップグレード、SAN(ストレージエリアネットワーク)の切り替えといった運用管理作業から解放される。
SAS(Serial-Attached SCSI)やSATA(Serial-Advanced Technology Attachment)といったストレージ接続インタフェースをはじめ、ハードウェアのタイプを自由に選択して特定の用途向けにストレージを最適化できる点もオンプレミス型STaaSの利点だ。一般的にクラウド型では自由にハードウェアを選択することはできない。
通常、オンプレミスのストレージは未使用のリソースがあり、無駄が発生してしまう可能性がある。オンプレミス型STaaSであれば、それほど心配する必要はない。使用した分だけ課金され、リソースは動的に調整できる。一般的なクラウドストレージはデータの入出力で料金が発生するが、オンプレミス型STaaSでは発生しない。
オンプレミス型STaaSは、ユーザー企業がポータルサイトでストレージの使用を管理するセルフサービスとなっている。ストレージにはあらかじめバッファーとして大容量のストレージが搭載され、追加ストレージが必要な場合はすぐに割り当てることができる。従来のオンプレミスのストレージの場合、追加のストレージを導入するのに数カ月待たされることも珍しくなかった。
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