「Slack」のメッセージを保存しておく“簡単過ぎる”方法「Slack」のバックアップ手段を考える【後編】

「Slack」のデータをバックアップする際、外部のツールを使わなくても保存することが可能だ。Slack標準の機能を使うときの手順と注意点を紹介する。

2021年11月19日 05時00分 公開
[Brien PoseyTechTarget]

関連キーワード

Slack | バックアップ


 ビジネスチャットツール「Slack」のデータを保存しておくにはどうすればいいのか。前編「消えたら困る『Slack』のメッセージやファイルを残すには?」で紹介した2つの方法を使わなくても、Slackが標準で備える機能でデータをエクスポートすることもできる。これもSlackのバックアップに有効な方法だが、制約があるので注意が必要だ。

Slackのデータを標準機能で保存する簡単な方法

 プランによってエクスポートの手順は異なるが、基本的な手順は共通している。具体的な手順は次の通りだ。

  • ワークスペース名をクリックする
  • 「設定とその他の管理項目」を選択する
  • 「ワークスペースの設定」をクリックする
  • 「データのインポート/エクスポート」をクリックする
  • 「エクスポート」タブを選択する
  • データをエクスポートする日付の範囲を指定し、「エクスポート開始」をクリックして、画面の指示に従う(この手順は契約しているプランによって異なる)

 エクスポートの処理が完了すると、ZIPファイルとしてデータをダウンロードできる。

Slack標準の機能でデータを保存するときの注意点

 Slackのエクスポート機能を使う場合の1つ目の制約は、データを手動でエクスポートする必要があることだ。バックアップ担当者はバックアップを作成するたびにエクスポートの処理を手動で開始するか、エクスポートの処理を自動化するスクリプトを記述しなければならない。Slackの「ビジネスプラス」を契約しているユーザー企業は、日時を指定してエクスポートを定期的に実施できる。

 2つ目の制約は、Slack標準のエクスポート機能はファイルのエクスポートができないことだ。ファイルのリンクはエクスポートできるが、ファイル自体はエクスポートできない。こうした制約があるので、Slackのエクスポート機能はSlackのデータ保護を徹底したい企業にとっては最善の選択肢とは言えない。ただしSlack用の商用のバックアップツールやオープンソースのバックアップツールも完璧ではない。Slack用のバックアップツールを決める際は、そのツールが保護できるデータの種類を確認することが重要だ。

 Slackからエクスポート可能なデータは、ユーザー企業が契約しているSlackのプランによって異なる。ユーザー企業のパブリックチャンネル(入退室の制限がないチャンネル)のメッセージとファイルのリンクだけは、Slackの全プランでエクスポートできる。

 プライベートチャンネル(招待されたユーザー向けのチャンネル)のダイレクトメッセージとデータは、ビジネスプラスまたは「Enterprise Grid」を契約している場合にのみエクスポートできる。Enterprise Gridは、ユーザーが参加している全ての会話のデータをエクスポート可能だ。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

ITmedia マーケティング新着記事

news047.jpg

SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...

news159.jpg

SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。

news139.jpg

「Fortnite」を活用  朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...