「Discord」「Slack」が攻撃者に悪用され始めた“納得の理由”狙われるコミュニケーションツール【前編】

セキュリティ研究機関の報告書によると、新型コロナウイルス感染症の拡大の中で、「Discord」「Slack」などのコミュニケーションツールの悪用が目立ち始めている。なぜ狙われるのか。攻撃手法はどう変化したのか。

2021年05月19日 05時00分 公開
[Arielle WaldmanTechTarget]

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)に便乗して、コミュニケーションツールを悪用した攻撃が活発になっている。Cisco Systemsのセキュリティ研究機関Cisco Talosが2021年4月に公開した報告書によると、パンデミックが始まって以来、ゲーマー向けボイスチャットツールの「Discord」やビジネスチャットツールの「Slack」といったコミュニケーションツールを利用した攻撃が目立ち始めている。テレワークへの一斉切り替えと同時に、業務遂行のためにコミュニケーションツールへの依存度が高まったことを同報告書は背景に挙げる。

「Discord」「Slack」などのコミュニケーションツールが悪用される“あの理由”

 Cisco Talosは、パンデミックが続く中で、複数の攻撃者集団が新しい働き方に合わせて戦術や手口を変えたと推測する。目的はマルウェアの送り込み、情報窃取、標的デバイスの乗っ取りなどだ。攻撃者集団は以下のマルウェアを用いる。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news085.png

35〜49歳の含有率が最も高いのは「mixi2」 ニールセン デジタルがソーシャルメディアの利用状況を発表
ニールセン デジタルはデジタルコンテンツ視聴率のレポートを基にソーシャルメディアの利...

news093.jpg

TikTokのトレンドに変化 なぜ「1分超え」動画が見られている?
Bufferのデータによると、TikTokでは最近、長めの動画が人気を集めている。

news136.png

アドビが「10種類のAIエージェント」を発表 顧客体験はどう変わる?
アドビの年次イベント「Adobe Summit 2025」が開催された。初日の基調講演では、アドビの...