タイピング練習はもう無駄に? 「Windows 11」音声操作機能のインパクト開発版で「声だけでPC操作」が可能に

音声によってデバイス操作ができる機能が、「Windows 11」の開発者向けバージョンに加わった。専門家は「先進的だ」とみるが、具体的に何ができるのか。

2022年02月26日 05時00分 公開
[Maxim TamarovTechTarget]

 MicrosoftはOS「Windows 11」の開発者向けバージョン「Windows 11 Insider Preview Build 22538」に、音声によるデバイス操作の機能を備えた。ユーザーはキーボードやマウスを使わず、声を発してWebサイトを開いたり、アプリケーションを切り替えたりできる。同社は身体的な理由から手による操作が困難なユーザーに配慮するとともに、あらゆる現場で両手を別の作業に使うといった活用法を想定している。

タイピング不要 Windows 11の“先進的”な音声操作機能

 2022年1月に公開したWindows 11 Insider Preview Build 22538でMicrosoftは、2021年公開の「Windows 11 Insider Preview Build 22518」で初めて備えた音声認識機能を進化させた。声だけで人名や電話番号の入力、絵文字の追加、文字列の選択といったことを可能にしたという。ユーザーは「キーボードを表示して」(Show keyboard)や「2を入力して」(Click 2)といった音声コマンドによってデバイスを操作できる。

 音声認識機能は「Settings」(設定)→「Accessibility」(アクセシビリティー)→「Speech」(音声認識)から利用できる。その際、音声モデル(音声を識別するための仕組み)をインストールする必要がある。音声認識機能はデバイスがインターネットに接続されていなくても利用可能だ。

 調査会社451 Researchのアナリスト、ラウル・カスタノン氏は今回の機能改善について、「文字入力にとどまらず、あらゆる操作ができる点において先進的だ」と述べる。ただし現時点では米国英語以外の音声は認識できない。Microsoftは認識可能な言語を増やすかどうか、この機能をWindows 11正式版にも採用する方針かどうかは明らかにしていない。

 Microsoftは近年、音声機能の開発に注力している。例えばメールソフトウェア「Outlook」では音声によってメールを作成したり、送信先を指定してメールを送信したりできるようにした。

TechTarget発 先取りITトレンド

米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

From Informa TechTarget

お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。

ITmedia マーケティング新着記事

news066.jpg

Metaに潰されないために残された生き残りの道は?――2025年のSNS大予測(Snapchat編)
若年層に人気のSnapchatだが、大人にはあまり浸透していない。一方で、AR(拡張現実)開...

news150.jpg

「猛暑」「米騒動」「インバウンド」の影響は? 2024年に最も売り上げが伸びたものランキング
小売店の推定販売金額の伸びから、日用消費財の中で何が売れたのかを振り返るランキング...

news110.jpg

Netflixコラボが止まらない 「イカゲーム」シーズン2公開で人気爆上がり必至のアプリとは?
Duolingoは言語学習アプリとNetflixの大人気ドラマを結び付けたキャンペーンを展開。屋外...