「修正ができないバグ」に直面したときの“切り札”とは?「重大なバグ」への対処法【第4回】

どれほど優秀なIT部門でも、さまざまな要素によってバグ修正が“お手上げ”になるケースがある。それでもシステムを守る方法はある。どのようなものなのか。

2022年05月13日 08時15分 公開
[Brian KirschTechTarget]

 重大なバグの修正は、IT部門にとって腕の見せ所だ。人材不足やシステムの老朽化といった要素によって、修正がうまくいかないことを想定しなければならない。バグ修正の手順を取り上げた第3回「『いきなり本番で修正』は禁物 問題発生を防ぐバグ修正ノウハウとは?」に続き、第4回となる本稿は即座の修正ができない場合の緊急対策を紹介する。

バグ修正ができなくてもシステム障害のリスクを減らす方法とは?

 人数の多いIT部門の場合は、スタッフの交代制を検討することが可能だ。ただし、いくら体制を整えても、重大なバグを修正するにはやはり時間がかかる。それを現実として受け入れなければならない。時間がかかることに上層部が不満を持っても、それはIT部門の落ち度ではない。IT部門の人員が少ない場合はなおさらだ。

 重大なバグを修正する際には、問題のある全ての部分にパッチを適用して修正しなければならない。使っているハードウェアやソフトウェアが古かったり、他に対処しなければならないことがあったりして、うまくいかないときもある。そうならないように、ネックになりそうな部分を事前に洗い出して対策を講じることが重要だ。

 IT部門がバグを修正できない場合は、緊急対策として次世代ファイアウォールを利用する手がある。根本的な問題解決にはつながらなくても、ひとまずシステムの保護を強化できる。

 重大なバグは「修正したら終わり」ではない。単に次のバグの発見を“待つ”ことになるからだ。IT部門は常にシステムの弱い部分を把握して対処し、プロアクティブに動くことによって障害のリスクを減らす必要がある。

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