CISAアドバイザリーに学ぶセキュリティ強化策【後編】
“ポート開けっ放し”は禁物 軽視してはいけない「脆弱性」の危険性とは
企業がシステムを守る際に注目しなければならないのは、システムの脆弱性だ。脆弱性を進める上で、CISAが特に注意を促していることは何か。どのような技術で脆弱性悪用のリスクを減らせるのか。
米国土安全保障省(DHS)傘下のサイバーセキュリティインフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)は、攻撃者が標的のシステムに入り込むための足掛かりを分析。2022年5月に、ユーザー企業が攻撃に立ち向かうためのアドバイザリー(助言集)を公開した。後編となる本稿はシステムの脆弱(ぜいじゃく)性のリスクに焦点を当てる。
“ポート開けっ放し”はなぜ駄目なのか?
併せて読みたいお薦め記事
連載:CISAアドバイザリーに学ぶセキュリティ強化策
米国政府機関の動きから読むサイバー脅威
トレンドマイクロは、ランサムウェア(身代金要求型マルウェア)攻撃集団「AvosLocker」が最近、「Windows」のコマンド実行ツール「PowerShell」を使ってマルウェア対策ソフトウェアを無効化し、検出を免れていることを発見した。AvosLockerはエンドポイント(PCやスマートフォンなど)に存在する脆弱性を悪用した攻撃活動も活発だとトレンドマイクロはみている。
CISAのアドバイザリーも脆弱性の危険性を強調する。特に「開いたままのポートが、攻撃に悪用されるリスクが高い」と注意を呼び掛けている。CISAによると攻撃者の間ではスキャンツールを使って開いているポートを検出し、放置されているシステムの脆弱性を発見して突く動きが活発だ。
非営利の情報セキュリティ団体Shadowserver Foundationは2022年5月17日(米国時間)に公開した公式ブログで、コンテナオーケストレーターとして広く使われている「Kubernetes」のAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)サーバのスキャン結果を公表した。スキャン対象の約45万サーバのうち、38万サーバ以上がアクセスを許可していることが分かったという。
Shadowserver Foundationによれば、アクセスを許可しているインスタンスは必ずしも脆弱性になるわけではない。とはいえ攻撃を招きやすくするリスクがあり、情報流出につながりかねないため、セキュリティ対策の強化が必要だとShadowserver Foundationは指摘する。
どのような技術を導入すれば攻撃に対抗できるのか
CISAは今回のアドバイザリーでセキュリティ対策を強化するための手順を紹介している。特にインターネットなど外部ネットワークからの社内システムへのアクセスを想定し、CISAが導入を推奨している主な技術は下記の通りだ。
- ファイアウォール
- アクセス管理
- 多要素認証(MFA)
- 管理者アカウントへのリモートアクセスの制限
- 脆弱性スキャン
- パスワード変更のログ管理
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[NTTPCコミュニケーションズ株式会社] 「回線速度不足」だけが原因ではない? Web会議の遅延を解決する方法とは -
製品資料
[東京エレクトロン デバイス株式会社] 工場の可用性向上に重要な「7つの領域」と対策 OTセキュリティ強化の基礎知識 -
製品資料
[リコージャパン株式会社] 問い合わせ対応で本来の業務が進まない、総務や情シスの負担をどう減らす? -
製品資料
[リコージャパン株式会社] 自社データから高精度な回答を生成、簡単に生成AIチャットボットを構築する方法 -
技術文書・技術解説
[アトラシアン株式会社] IT運用や従業員サポートは生成AIでどう変わる? 使い方や導入の流れは?
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
全社標準Copilotに絶望? MS Copilotで問い合わせ6割減できた企業は何が違った
-
2
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
3
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
-
4
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
5
身代金支払いは逆効果 情シスのためのランサムウェア対策ガイド2026
-
6
多要素認証導入済みでもランサムウェア被害に 復旧費用は平均2億7000万円
-
7
DXを阻む「動くだけ」のレガシーシステムに決別するための生成AI活用術
-
8
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
9
「ITインフラとデータ保護・バックアップ対策」に関するアンケート
-
10
自社を守る「SCS評価制度」活用法 7割の企業が取引先起点の情報漏えいに直面
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
2
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
3
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
4
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
5
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
6
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
7
「スクラム」と「カンバン」の違いとは? アジャイル型開発手法を徹底比較
-
8
AI時代に成功するための「ナレッジマネジメント」ベストプラクティス
-
9
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
10
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー