ソフトウェアのアップデートにはセキュリティの向上以外にも実施すべき理由がある。それはどのようなものなのか。さまざまな視点からアップデートの利点を探る。
ソフトウェアのアップデートはセキュリティにとどまらず、企業にさまざまなメリットをもたらす。ソフトウェアをアップデートすべき理由とは何か。主要な5つの理由のうち、3つ目から5つ目の理由を考える。
ソフトウェアをアップデートすると、新機能が追加されるとともに、不要になった古い機能が削除される。アップデートは機能の強化と整理のために欠かせない。例えばWeb会議ツール「Zoom」は、ミーティング中に投票を実施して参加者の意見を収集する機能や、ブレークアウトルーム(参加者を少人数のグループに分けてWeb会議ができる機能)機能などを追加・改良している。
アップデートによってソフトウェアのバグが修正されたり、仕様が改良されたりして、処理速度や応答速度といったパフォーマンスが向上する場合がある。企業はソフトウェアにとどまらず、サーバやPCといったハードウェアの定期的なメンテナンスも重要だ。ハードウェアのメンテナンスは、ハードウェア障害によるソフトウェアのクラッシュ(異常終了)を防ぐ効果がある。
ソフトウェアベンダーは、自社のソフトウェアに最新の技術を盛り込むためにアップデートを提供する場合がある。例えば「Windows」の最近のアップデートでは、表示のカスタマイズ方法の追加や、OSにGoogleの「Android」を採用しているスマートフォンとの同期といった機能が追加された。
後編は、偽のアップデートメッセージにだまされないための注意点を取り上げる。
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