「GPSデバイス」のセキュリティリスク【前編】
「AirTagが知らないうちに付いていた」は要注意 GPSデバイス悪用の手口とは?
位置情報を追跡できる「GPSデバイス」は便利な半面、第三者に悪用されると危険だ。どのような悪用の手口があるのか。GPSデバイスを安全に利用するにはどうすればよいのか。
GPS(全地球測位システム)機能を備えた消費者向けデバイス(以下、GPSデバイス)が市場に出回り、相次いで新しいトレンドを生み出している。GPSデバイスはユーザーの生活を便利にする一方で、セキュリティのリスクをもたらすこともある。具体的なリスクと安全利用のこつは何か。
“謎のAirTag”がかばんに付いていたら要注意
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便利技術の裏にあるセキュリティリスク
娯楽用デバイスとして登場した市販のドローン(小型無人飛行機)。消費者は「飛ぶガジェット」であるドローンに魅力を感じ、飛行練習や空撮の用途でドローンを楽しむようになった。ただしドローンには、ユーザーの追跡や監視といったセキュリティリスクとともに、誤操作によって人にけがを負わせるといった物理的なリスクがある。ドローン以外のGPSデバイスについても同じことが言える。
GPSデバイスが市場に登場したのは最近ではない。だが技術の進化や低価格化によって、ここにきてより一段とGPSデバイスの利用が広がっている。最近のGPSデバイスの一つとして、Appleが2021年に発売した紛失防止タグ「AirTag」が挙げられる。ユーザーは鍵や財布、かばんにAirTagを付けることで、紛失の際に追跡ができる。
AirTagは価格を抑えており、消費者から支持を得ているもようだ。利用拡大とともに、AirTagのセキュリティやプライバシーに関する懸念も高まっている。悪意のある第三者がAirTagを他人の持ち物にこっそり付ければ、その人を追跡できる可能性があるからだ。
AppleはAirTag利用時のセキュリティに関するガイドラインを公開し、リスクを減らすことを目指している。ガイドラインは、持ち物に自分の物ではないAirTagが付けられているのを見つけたときや、AirTagに第三者からアクセスの痕跡があったときに、ユーザーが取るべき行動の手順をまとめている。
GPSデバイスを狙った攻撃は消費者だけではなく、企業も標的になり得る。攻撃者は従業員が使っているGPSデバイスを乗っ取れば、その人の動きを追跡して、どの会社を訪れたかといったビジネス情報を入手できる。従業員の動きからその企業の脆弱(ぜいじゃく)な部分を把握して、システムの攻撃に使う恐れもある。
後編は、GPSデバイスのセキュリティ向上のためにベンダーが取り組むべきことを考える。
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