英国の原子力公社UKAEAは、ハイブリッドワークに切り替えると同時に、社内のコミュニケーション手段を変えた。ユニファイドコミュニケーション(UC)ツールにどのような機能を求めたのか。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、さまざまな組織がテレワークを採用した。中には永続的にハイブリッドワーク(オフィスワークとテレワークの組み合わせ)に切り替えたことで、社内のコミュニケーションに課題を抱えるようになった組織もある。英国の原子力公社UK Atomic Energy Authority(UKAEA)はその一例だ。
英国政府は1954年、自国における核開発監督機関としてUKAEAを設立した。攻撃抑止力となる核兵器を保有することと、原子力発電所の設立に向けた原子炉技術の開発が設立の目的だった。同機関は、英国オックスフォードシャー州カルハムにある核融合専門の研究所を保有している。
持続可能な核融合エネルギー供給を先導し、科学的かつ経済的な成果を最大限に引き出すことがUKAEAの使命だ。同機関の科学者とエンジニアは世界中のパートナーと連携し、持続可能なエネルギー源としての核融合エネルギーを開発するという目標に向かって、英国における核融合開発プログラムを管理する。
ハイブリッドワークが広がる中で、自組織の働き方に適したコミュニケーションツールを導入することは、より重要になる傾向にある。UKAEAもハイブリッドワークを実践する中で、堅固で信頼性のあるコミュニケーションツールを職員に提供することが不可欠になっていた。同機関が従来利用してきたコミュニケーションツールは、理想的ではなかった。
UKAEAでIT分野の責任者を務めるアンドリュー・ハインズ氏は次のように語る。「職員が俊敏かつ効率的に連携するためのユニファイドコミュニケーション(UC)ツールが必要だった」。そこで同機関は、電話サービスやユニファイドコミュニケーション(UC)ツールの機能強化と最新化を目的に、ITサービスプロバイダーのCinosに協力を求めた。
電話サービスとMicrosoftのUCツール「Microsoft Teams」の相互運用を実現することが、UKAEAが出した要件だった。その要件に合致するサービスとして、同機関はCinosのマネージドコラボレーションサービス「Cinos Cloud Video Conferencing」を導入した。
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