VMwareのハイパーバイザー「ESXi」が、引き続きランサムウェア攻撃者から積極的に狙われている。なぜESXiなのか。「ESXiArgs」攻撃活動の活発化の背景を説明する。
VMwareのハイパーバイザー「ESXi」を狙ったランサムウェア(身代金要求型マルウェア)「ESXiArgs」による攻撃活動が収まらない。セキュリティベンダーCrowdStrikeは、ESXiへの攻撃のリスクが高まっているとみて警戒を呼び掛けている。ESXiを狙った攻撃は、なぜ活発化しているのか。
さまざまな業種や規模の企業で、仮想化技術の採用が進む中、仮想化製品の代表格であるESXiの導入が広がっている。このことは、ESXiを狙った攻撃が活発な理由の一つだとCrowdStrikeは説明する。同社によると、ESXiは仮想化市場において知名度が高く、さまざまな企業で稼働している。そのためESXiを狙った攻撃は被害を拡大させやすい。
セキュリティベンダーSentinelOneのシニアスレットリサーチャー、アレックス・デラモット氏は「二重脅迫型ランサムウェア『Babuk』を使用するサイバー犯罪者が増加している」と述べる。二重脅迫とは、データの不正な暗号化と同時に「窃取した情報を暴露する」と脅すことだ。Babukは漏えいしたソースコードから派生したとみられるランサムウェアだ。SentinelOneによると、ESXiを標的にした攻撃でのBabukの利用例が目立つ。
後編は、ESXiを狙った攻撃の手口を見る。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
お知らせ
米国TechTarget Inc.とInforma Techデジタル事業が業務提携したことが発表されました。TechTargetジャパンは従来どおり、アイティメディア(株)が運営を継続します。これからも日本企業のIT選定に役立つ情報を提供してまいります。
TikTokが米国で20時間のサービス停止を経て復活 “英雄”トランプ氏が描く今後のシナリオと他国への影響は?
TikTokは米国で約20時間のサービス停止を経て、再び利用可能になった。
CMOが生き残るための鍵は「生産性」――2025年のマーケティング予測10選【中編】
不確実性が高まる中でもマーケターは生産性を高め、成果を出す必要がある。「Marketing D...
世界のモバイルアプリ市場はこう変わる 2025年における5つの予測
生成AIをはじめとする技術革新やプライバシー保護の潮流はモバイルアプリ市場に大きな変...