ハイブリッドワークの時代には、普段はテレワークをする従業員が必要に応じてオフィスで働くことがある。働く場所によらない一貫したWeb会議の体験を実現する上で、「Web会議デバイス」に必要な機能とは何か。
外付けWebカメラなどの「Web会議デバイス」は、Web会議の音質や画質といった品質と、使い勝手を改善する上で重要な役割を担う。ベンダーはテレワーク時だけではなく、オフィスワーク時の利用も意識してWeb会議デバイスを設計している。
Cisco SystemsのWeb会議デバイスである「Webex Devices」は、ホットデスク機能(複数の従業員が同じ座席を別の時間に使用するための機能)を備える。普段テレワークをしている従業員がオフィスに出向くのは、対面で作業しなければならない場合が一般的だ。次の会議まで時間があるときに、従業員はWebex Devicesのホットデスク機能を使って共有スペースの席を予約し、個人の席を確保できる。
調査会社Metrigyのアナリストであるアーウィン・レザー氏は「オフィスに固定席を作らず、共有デスク(ホットデスク)にしている企業は一定数ある」と説明する。ホットデスクには、ディスプレイ、電話、Webカメラ、ヘッドセットなどを設置するのが一般的だ。レザー氏によると、特にホットデスクにオールインワンデバイス(ディスプレイ、Webカメラ、マイク、スピーカーが一体化したデバイス)を置く動きが広がっている。
Cisco Systemsの「Cisco Desk」シリーズをはじめとするオールインワンデバイスは、Web会議での共同作業に役立つ機能を備える。ディスプレイで直接作業できる製品や、ノートPCに接続できる製品もある。
近年はWeb会議デバイスが「オフィススペースマネジメントツール」との連携を進める動きがある。オフィススペースマネジメントツールは、座席や会議室、備品の割り当てといった業務を効率化するツールだ。M. Arthur Gensler Jr. & Associates(Genslerの名称で事業展開)のクラウドサービス「Wisp」などが該当する。
小さな会議室や電話ブースといった、オフィス内の狭い場所に設置できるWeb会議デバイスもある。Web会議デバイスベンダーNeatframeのCEOサイメン・テイグレ氏は「企業はオフィススペースを効率的に使うことを考える必要がある」と強調する。ノートPC、Webカメラ、ヘッドセットといった複数のデバイスをオフィスに用意すると、従業員にとっては、いつ、どのデバイスを利用すればよいのかが分かりにくい。従業員が1つのWeb会議デバイスにログインするだけで、カレンダーやチャット、Web会議の機能にアクセスできるならば、オフィスでも、自宅でも、場所を問わず働きやすくなる。
第3回はデバイスの運用管理の面から、オールインワンデバイスの利点を考察する。
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