新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、オフィスワークとテレワークを組み合わせるハイブリッドワークが普及した。ハイブリッドワークで従業員が抱える問題とは。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)をきっかけにして、ハイブリッドワーク(オフィスワークとテレワークの組み合わせ)を導入する動きが広がった。Canon Europeが公表した調査レポート「Hybrid snapshot: The impact on employee and IT experience」によれば、従業員はハイブリッドワークのある問題に直面している。
Hybrid snapshot: The impact on employee and IT experienceは、Canon Europeから委託を受けた調査会社Walnut Unlimitedが2022年2月に実施した調査をまとめたもので、ドイツ、スペイン、フランス、イタリア、英国、オランダ、スウェーデンのIT意思決定者とエンドユーザー合計3008人を対象とした。調査対象となったエンドユーザー1791人は、従業員50人以上の組織に所属するデスクワーカー。IT意思決定者1217人は、IT製品やプリンタ、関連機器に関する最終決定権または強い影響力を持つ、中間管理職以上の役職に就いている。
調査によると、ハイブリッドワークを実施する従業員にとって課題として目立ったのは、ビジネスプロセスに関するものだった。回答者の42%は承認プロセスの進行や書類へのデジタル署名を負担と感じており、41%は勤務中に紙またはデジタル文書の利用に関する問題に突き当たったと回答した。37%は書類の印刷や署名をもらうためにわざわざ出社しなければならなかった。
ハイブリッドワークを実施する従業員がヘルプデスクに問い合わせる内容は、テレワークにおけるファイル利用に関する問題(43%)と、他の従業員とのデータ共有やコラボレーションに関するトラブル(36%)に集中していた。他にもハードウェアに関する遠隔サポートの要求が出ており、オフィスのプリンタやスキャナーのサポート(36%)や、私物のプリンタやスキャナーのサポート(33%)の依頼が目立った。
後編は、ハイブリッドワークで企業のIT部門が直面する問題について見ていく。
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