Microsoftの「Active Directory」を使ってAppleの「Mac」を管理する――。この“意外”な組み合わせによる管理方法を実現するには、どうすればいいのか。
MicrosoftのID・アクセス管理システム「Active Directory」(AD)は、同社のクライアントOS「Windows」を搭載したPCはもちろん、実はAppleのクライアントデバイス「Mac」を管理するためにも利用できる。MacをADで管理する具体的な方法とは。
ADを使ってMacを管理することは、それほど難しいことではない。条件として、MacユーザーにADのドメイン(デバイスやエンドユーザーの管理範囲)に参加するための資格情報を付与することが必要だ。ADとMacの連携が完了すれば、Windows搭載PCと同様、ADがMacのオブジェクト(登録済みのデバイスやユーザーの情報)を自動的に作成する。例外は該当するMacのオブジェクトが、既にAD内に存在する場合のみだ。
MicrosoftはもともとWindowsを搭載するPCやサーバ向けに、ADを開発した。そのためADでMacを管理する際には、一部の管理機能が使えないといった問題が発生し得る。こうした問題を避ける方法としては、企業がMacに関するADのスキーマ(オブジェクトの定義情報)を拡張する手がある。
スキーマの拡張には、一定のスキルを持つ人材の確保が必要になる。そのため特にMacの台数が少ない企業では、費用対効果が高い方法とは言えない。MacのOSである「macOS」のコマンド群を使えば、スクリーンセーバーのアイドル時間の設定や言語設定といったことが可能だ。
後編は、ADのドメインに組み込んだMacの管理方法をより詳しく見る。
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