ユーザー企業が自らクラウドサービスのセキュリティ向上に取り組むのには限界がある。クラウドサービスを安全に使う上で、考慮すべきこととは何か。セキュリティを高めるために、ユーザー企業ができることとは。
「セキュリティの確保をクラウドベンダーの手に委ねることには限界がある」。クラウドセキュリティベンダーMitiga Securityのセキュリティ研究員、オール・アスピール氏はこう述べる。クラウドサービスには、セキュリティを高める上で幾つかの課題があるという。それは何なのか。
クラウドサービスのセキュリティ対策は「責任共有モデル」に基づく。責任共有モデルは、ハードウェア、ミドルウェア、ソフトウェアといったコンポーネントごとに、ユーザー企業とベンダーとの間で、責任の所在を明確に分ける考え方だ。例えばIaaS(Infrastructure as a Service)の仮想マシンサービスの場合、一般的には仮想マシンまでのインフラはベンダー、仮想マシンで稼働するソフトウェアはユーザー企業がセキュリティ対策の責任を負う。
アスピール氏によれば、クラウドサービスではセキュリティ対策について、クラウドベンダーへの依存度が高くなる傾向がある。例えばオンプレミスシステムであれば、必要に応じてログ管理の仕組みを構築できる。クラウドサービスでは、ログ管理機能がもともと存在しない場合、ユーザー企業の意思だけで用意することは難しい。「ユーザー企業はログを閲覧できなければ、問題が起きたかどうかを確認できない」(同氏)
ログ管理機能があるクラウドサービスのユーザー企業に対してMitiga Securityは、ログで確認可能な全てのイベントを監視することを推奨する。オンラインストレージサービスの場合、ファイルのダウンロードだけではなく、ファイルのコピーも含めて監視することで、攻撃の兆候を見つけやすくなる。
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
SASのCMOが語る マーケティング部門が社内の生成AI活用のけん引役に適している理由
データとアナリティクスの世界で半世紀近くにわたり知見を培ってきたSAS。同社のCMOに、...
SALES ROBOTICSが「カスタマーサクセス支援サービス」を提供
SALES ROBOTICSは、カスタマーサクセスを実現する新サービスの提供を開始した。
「Fortnite」を活用 朝日広告社がメタバース空間制作サービスとマーケティング支援を開始
朝日広告社は、人気ゲーム「Fortnite」に新たなゲームメタバース空間を公開した。また、...