誰も話題にしなくなった「メタバース」が“別の形”でこっそり生き延びていた「メタバース」ブームは再燃するのか【中編】

パンデミックの中で盛り上がり、その後ブームが沈静化した「メタバース」。もうメタバースは“オワコン”化したとの見方が広がる一方、実はそうとも言い切れないとの見方もある。どういうことなのか。

2023年08月19日 09時00分 公開
[Makenzie HollandTechTarget]

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)をきっかけに、巨大仮想空間「メタバース」は世間の関心を急速に集めた。その後、メタバースブームは一気に沈静化。表舞台から消え去ったかのように、メタバースがなかなか話題に上がらなくなった。ところがメタバースが、近いうちに再び注目を集める可能性があると考える専門家がいる。それはなぜなのか。

「メタバース」は実は“あの形”で生き延びていた?

 調査会社Forrester ResearchのアナリストであるJ.P.ガウンダー氏は「メタバースはまだ実用性に乏しい」と指摘しながらも、「拡張現実(AR)技術や仮想現実(VR)技術といったメタバース関連技術は、既に利用が広がっている」と強調する。例えば小売大手Walmartは、従業員の入社時や研修時にAR/VR技術を活用している。AR/VR技術を使って現場の従業員に遠隔サポートを提供している企業もある。

 「企業はメタバースを将来的に活用できるようにするために、メタバース関連技術について今から検討を始めることが可能だ」。コンサルティング企業Journeyのチーフフューチャリスト兼チーフメタバースオフィサー、キャシー・ハックル氏はこう指摘する。ハックル氏は、技術誌『MIT Technology Review』が2023年6月に主催したイベント「EmTech Next 2023」で講演し、この発言をした。

 自社におけるメタバース活用を検討する第一歩となるのが、メタバース関連技術を理解して活用するための計画を立てることだ。「最もシンプルなスタートは、3D(3次元)技術を理解することだ」とハックル氏は語る。その後、自社の業務フローのどこで、どのように3D技術を活用できるのかを検討するとよいという。


 次回は、メタバース関連技術の一つである「ヘッドマウントディスプレイ」(HMD)を取り巻くベンダーの動きを紹介する。

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