「DPU」(Data Processing Unit)のニーズが高まる中で、さまざまなベンダーがDPU市場に参入した。自社に最適なDPUを選ぶ際に知っておきたい、注目のDPUベンダーとは。
人工知能(AI)技術が広く使われるようになるのと同時に、大容量データの高速処理を可能にする「DPU」(Data Processing Unit、データ処理装置)のニーズが高まっている。DPU市場には相次いでベンダーが参入した。それはプロセッサを本業としてきた企業だけではない。DPUの主要ベンダーをまとめる。
Intelは2021年8月に、Googleと共同開発した「Mount Evans」を発表した。2年周期で新しい世代をリリースするロードマップを公開している。Mount Evansは2022年、「IPU E2000」として発売された。Intelはこの製品をDPUではなく、「IPU」(Infrastructure Processing Unit:インフラ処理装置)と呼んでいる。
NVIDIA はDPU「NVIDIA BlueField-2」と「NVIDIA BlueField-3」の他、GPUとDPUを搭載してデータ処理を高速化するアクセラレーターを提供している。
Marvell TechnologyはDPU「OCTEON」シリーズと「ARMADA」シリーズを提供している。用途は通信アプリケーション専用だ。
Advanced Micro Devices(AMD)はDPU「AMD Pensando」を提供している。同社はこれを“インフラの高速化”を図るという意味で「インフラストラクチャアクセラレーター」と呼んでいる。
MicrosoftはDPUのスタートアップ企業Fungibleを2023年に買収した。FungibleはDPU製品の“先駆者”の一社として注目されたが、業績が悪化して資金繰りが困難になっていた。MicrosoftはFungibleの買収によってDPU技術をクラウドサービス群「Microsoft Azure」に組み込み、Amazon Web Services(AWS)のDPU戦略に追随した。
パフォーマンス向上のための専用ハードウェアとソフトウェア群「AWS Nitro System」には、DPUと同類の機能を備えた装置「Nitro Card」が含まれる。AWS Nitro Systemには、仮想マシン(VM)サービス「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)を支えるハードウェアとソフトウェアの構成要素が含まれている。他にはETL(データの抽出、変換、読み込み)サービス「AWS Glue」にもDPU機能が含まれる。
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