「CPU」や「GPU」と共に使われ、“第三のプロセッサ”と言われることもある「DPU」(Data Processing Unit)。CPUとGPUとは何が違うのか。DPUの仕組みを説明する。
人工知能(AI)技術を使ったデータ分析が広がる中、CPU(中央処理装置)の補佐役として「DPU」(Data Processing Unit、データ処理装置)のニーズが高まりつつある。DPUはどのような仕組みなのか。CPUやGPU(グラフィックス処理装置)とは何が違うのか。
DPUの基本的な目的は、CPUが担う負荷の分散だ。全ての処理をCPUに任せるのではなく、GPUと共にCPUの負荷軽減を図る。その意味で、DPUとGPUはCPUの“アシスタント”だと言える。例えばDPUは、特定用途のためデータ処理やデータ転送を担う。CPU、GPU、DPUのそれぞれのできることを整理すると、以下の通りだ。
GPUは「グラフィックス」という言葉が入るその名の通り、主にレンダリング(描画処理)を中心とした高負荷の計算処理を実行するように設計されている。DPUはストレージやネットワークでのデータ移動や、人工知能(AI)技術を使ったデータ分析など、負荷の高いデータ処理のタスクを実行する。
DPUは通常、マルチコアCPU、メモリとコントローラー、汎用(はんよう)インタフェース規格「PCI Express」(PCIe)に準拠したソケット、ネットワークとストレージを接続するインタフェースなどで構成される。DPUは独自のソフトウェアを搭載することで、暗号化やイレージャーコーディング(データを分割し、冗長性を与えて保存する技術)、データ削減などの機能を実行できる。
ストレージインタフェース規格として、DPUは「NVMe」(Non-Volatile Memory Express)や「NVMe-oF」(NVMe over Fabrics)に準拠。大半のDPU製品は暗号資産(仮想通貨)の取引といった、特定のタスクをこなすためのアクセラレーション(高速化)機能を搭載している。
後編は、DPUの主なベンダーを紹介する。
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