無線LANはどのような方式でデータを送受信するかによって、データ伝送速度に違いが出る。それを理解するための「SISO」「SIMO」「MISO」「MIMO」や「1x1」「2x2」「3x3」「4x4」の違いを紹介する。
無線LANの伝送技術には「SISO」「SIMO」「MISO」「MIMO」などがある。「IEEE 802.11ax」(Wi-Fi Allianceによる名称は「Wi-Fi 6」)が高速なデータ伝送を実現できる理由を理解する上では欠かせない技術だ。
SISO、SIMO、MISO、MIMOは以下の通り、それぞれ送信時に利用するアンテナの数を表す言葉の頭文字を取ったものだ。
「Input」は送信側、「Output」は受信側を表す。「Single」は単一のアンテナ、「Multiple」は複数のアンテナを利用するという意味だ。
SISO、SIMO、MISO、MIMOのそれぞれが実現可能なデータ送受信の方式を説明すると下記のようになる。
MU-MIMOの機能の説明に使用される「1x1」「2x2」「3x3」「4x4」などの数字は、無線LANアクセスポイント(AP)やクライアントデバイスが使用するアンテナの数を示している。「IEEE 802.11ac」(Wi-Fi Allianceによる名称は「Wi-Fi 5」)に準拠したAPに「4x4」と記載されている場合、送信用と受信用にそれぞれ4つのアンテナを使用することを表す。「2x2」の場合は送信用と受信用のアンテナがそれぞれ2つ、1x1の場合はそれぞれ1つ、といった具合だ。
Wi-Fi 6の準拠製品は送信用と受信用に最大8つのアンテナを備える。これは「8×8」と表記する。この機能を搭載したAPは、1x1のクライアントデバイス8台、あるいは2x2のクライアントデバイス4台、あるいは4x4のクライアントデバイス2台に対して同時にデータを送信できる。
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