在宅勤務を楽にする2大「音声認識技術」とは?テレワークの生産性を高める

最新の「音声認識」技術は、以前のものよりもはるかに洗練されている。在宅勤務などのテレワークの生産性を高める2つの音声認識技術を紹介する。

2020年07月16日 05時00分 公開
[Jon ArnoldTechTarget]

 音声認識技術の種類はさまざまだ。IT担当者が在宅勤務などのテレワークへの利用を検討する際には、2つのことを念頭に置く必要がある。

 第一に、音声認識自体は新しい技術ではなく、数十年前から企業で利用されているということだ。そのため目新しいもの、ユニークなものとして捉えるべきではない。とはいえ今日の音声認識は、さまざまな新しい技術により能力が強化されており、利用範囲は在宅勤務などのテレワークにまで広がっている。

 第二に、テレワークを新たに導入する企業にとって、テレワーカーとIT部門の両方を支援する新たなアプローチが必要となることだ。これは、旧来の技術が不要になるということではない。ただし特に音声認識技術について言えば、IT部門は古い考え方から脱却する必要がある。旧来の音声認識技術であればテレワークでの実用性は限られるが、最新の音声技術の機能は、テレワーカーの間で大きな支持を得る可能性がある。

テレワークに使える音声認識技術2例

 IT部門はテレワークを支援するために、どのような音声認識技術が利用できるのかを理解する必要がある。ここでは2つの例を紹介する。

技術1.音声コマンド/音声クエリ

 AI(人工知能)技術を利用することで、音声認識技術はより正確になった。人の能力にかなり近くなっており、仕事にも十分使える。

 テレワークの環境では集中することが困難な場合もあり、特に低年齢の家族がいる場合、一日中デスクに座っていることは難しくなる。最近では固定電話を持っていない人も少なくないため、デスクワークにスマートフォンを使用することもあるだろう。

 これらの環境では、オフィスにいるときよりもキーボードを使用する頻度が減り、音声認識技術が効果的な代替手段になる。テレワーカーは、スマートフォンやスマートスピーカー、PCなど、さまざまなエンドポイントで音声コマンドや音声クエリを使用できるようになり、デスクから離れている場合でも生産性を維持できる。

技術2.音声テキスト変換

 「音声テキスト変換」にはさまざまな用途があり、今後もAI技術の進歩により、さらに新しい使われ方が登場してくるだろう。リアルタイムの音声テキスト変換を利用すれば、通話中にメモを取る必要がなく、Web会議のフォローも容易になる。特に聞き取りにくい話者がいたり環境が騒がしかったりする場合に便利だ。

 テレワーカーはモバイルデバイス中心のワークスタイルになるため、オフィス勤務よりもキーボードを使用できない状況が増える。音声テキスト変換を使用すれば、外出先でもメールを口述し、リマインダーのメモを書き込んでタスクを管理できる。

 「Microsoft 365」(旧「Office 365」)のように、音声テキスト変換を使用できるソフトウェアも豊富になった。これにより、テキスト文書の編集や表計算ソフトの更新など、さまざまな操作がスマートフォンでできるようになった。可能性は無限だ。音声テキスト変換は、テレワーカーの生産性向上にとって素晴らしい技術になり得る。

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