ネットワークとセキュリティに関する機能を一体化させた「SASE」。その導入時に気を付けるべきこととは何か。市場はどのように動いているのか。
クラウドサービスやIoT(モノのインターネット)デバイスの普及に伴い、システムがさまざまな場所に分散するようになった。こうした状況に対処するために必要な、さまざまなセキュリティ機能やネットワーク機能を集約させた製品分野が「SASE」(セキュアアクセスサービスエッジ)だ。
SASEの構成要素の中には、ソフトウェアでWAN(広域ネットワーク)を制御する「SD-WAN」(ソフトウェア定義WAN)がある。SD-WANベンダーの間では、製品・サービスの方向性としてSASEを取り込む動きがある。SD-WAN製品の中にはパス選択、ポリシーベースのルーティング、ファイアウォールを備え「『非常に優れたSASE』と言えるSD-WAN製品もある」と、Gartnerでアナリストを務めるジョー・スコルパ氏は話す。
現在の企業はデータセンターやオフィスで複数のネットワークハードウェア、セキュリティアプライアンスを利用している。従ってネットワークやセキュリティ機能をSASEのようなクラウドサービスに切り替える場合は、ネットワークチームとセキュリティチームが連携して検討を進める必要がある。
企業のSASE導入は今後2030年ごろまでかけてゆっくりと進むというのがGartnerの予測だ。ベンダーはこうした潜在的なユーザー企業を対象に、既に動き始めている。SD-WANベンダーは基本的なファイアウォールにコンテンツフィルタリングやエンドポイントセキュリティといったセキュリティ機能をオプションとして提供していることが一般的だ。SD-WAN機能を提供するセキュリティベンダーもある。「ベンダーはSASEの提供に向けたロードマップを作成し、導入基盤を確保しなければ、競争相手に後れを取ることになるだろう」(スコルパ氏)
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