AWSやMicrosoftなど大手クラウドベンダーを中心に、「DPU」(Data Processing Unit)の採用が進んでいる。CPU、GPUの“新しい仲間”DPUには前身がある。それは何なのか。
「DPU」(Data Processing Unit、データ処理装置)は、CPU(中央処理装置)の負荷を肩代わりすることでアプリケーションのパフォーマンス向上といった利点を生み出す、データ処理用の装置だ。人工知能(AI)技術を利用したデータ分析が広がる中で、DPUのニーズが高まりつつある。ただしDPUは全く新しい技術というわけではない。DPUには「由来」がある。
DPUは主な機能として、データ転送やデータ削減、データ分析の処理を担う。セキュリティ機能を担うこともある。DPUは比較的新しい技術であるため、企業による採用が始まったばかりだ。現時点ではAmazon Web Services(AWS)やMicrosoftといったベンダーが、自社のクラウドサービスを運用するデータセンターにおいてDPUを導入している。
VMware(2023年11月にBroadcomが買収)をはじめとした仮想化技術のベンダーが、ユーザー企業によるDPU活用をしやすくするために、仮想化製品を見直しているという動きもある。
DPUの商品化は最近の動きだが、概念としてはそれより長い歴史を持つ。DPUの由来はコンピュータをネットワークに接続するためのカード型装置「ネットワークインタフェースカード」(NIC)だと言える。NICはCPUをトラフィック(ネットワークを流れるデータ)処理から“解放”することを目的としている。DPUはNICを進化させたものだ。DPUは利用する用途に応じてプログラムが可能な他、ストレージのネットワーク関連の処理機能を備えていることもある。
中編は、DPUの仕組みを見る。
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