AI技術が進化する中で、人間の仕事の一部はAI技術に代替される可能性がある。AI技術によって代替されにくいのはどの職種なのか。データに関連する職種を紹介する。
人工知能(AI)技術は、人間の仕事を徐々に代替していくと予測されている。キャリアプランを考える際は「AI技術によってどのような影響がある職種なのか」を考慮することが重要になる。本稿は「AIに代替されにくいITエンジニア職」9つの中から、データに関連する3つの職種を紹介する。
データアナリストは、ビジネスの問題を解決して、顧客を引き付ける方法を考える役割を担う。具体的には、データからインサイト(洞察)を引き出して、その結果を基に将来の動向を予測したり、報告書を作成したりして、企業の意思決定に役立てる。
AI時代において、データアナリストの需要はますます強まると予測される。データの活用に当たっては、データのパターン(規則性)やトレンド(変化の傾向)を適切に認識することが欠かせない。曖昧なデータを文脈に沿って解釈するためには、依然として人間の視点が必要となる。データアナリストは、データの正確性を保証する役目も担う。
データアナリストとしてのスキルを磨くためには、まず業界で高く評価されていて、かつ成長しているビジネスインテリジェンス(BI)ツールを使うことが重要だ。加えて、データアナリストとしてできるだけ多くの経験を積むことが推奨される。
AIツールは、日々膨大なデータを収集して解析する。そのため、データの利用に関するガイドラインやガードレール(制御機能)を設けることが重要になっている。データガバナンス専門家は、どの従業員がどの種類のデータにアクセスできるか、どう利用できるのかを定義する。
企業は、データを安全に使うための基準やセキュリティポリシーを設けるためにデータガバナンス専門家を必要としている。大量のデータを扱うAI時代において、そのニーズは高まる一方だ。
データガバナンス専門家は、コンピュータサイエンスまたは経営学に関連する学位を取得する必要がある。他にも、データ管理、データプライバシー、情報セキュリティ、政府や各業界のガバナンスの枠組みについて知識が求められるため、それらのトレーニングを受けることがキャリアの構築に役立つだろう。
データプライバシー専門家は、データガバナンスの枠組みに沿って、個人情報の保護と企業のコンプライアンス確保に向けた施策に取り組む。従業員や顧客のデータを安全に保ち、企業の信頼性を確保することは、ビジネスの競争優位性を高めることにもつながる。
データガバナンスと同様、データプライバシーも近年拡大している分野の一つだ。AIツールが収集するデータは増え続けており、法規制が定める安全基準はより厳格化している。
データプライバシー専門家はさまざまなバックグラウンドを持つ傾向にあるが、法律、サイバーセキュリティ、コンピュータサイエンスに関する学歴を有することが一般的だ。データプライバシー専門家を目指す上では、法律、技術、ビジネスについてバランスよく学ぶことが重要だ。
次回は、AI時代に生き残るためのキャリアアドバイスを紹介する。
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