専門技術者がおらず、経営層もコンサルティング費用を出し渋り、結局シスコのルータを使いこなせなかったイントリンシティは、オープンソースの代替製品への置き換えを検討している。
ITマネジャーの中には、シスコシステムズのルータを取り払い、それをオープンソースのルータで置き換える可能性を真剣に検討している人もいるようだ。オープンソースルータは、市場で支配的なプロプライエタリ製品よりも安価であるが、能力的には引けを取らないと語るITプロフェッショナルたちがいる。
半導体企業のイントリンシティでITマネジャーを務めるマイルズ・オニール氏は、社内のシスコ製ルータをオープンソースの代替製品で置き換えるという方針を検討している。同氏は、自称オープンソースルータ企業のヴィヤッタは、「Open Flexible Router」(OFR)でシスコ製品のユーザーに狙いを定めていると考えている。
「社内のシスコ製ルータをオープンソース製品でリプレースすることを真剣に検討している」とオニール氏は話す。同氏の会社はもともと、Linuxのiptablesをベースとしたファイアウォール/ルータをシスコのルータでリプレースしたといういきさつがある。
「われわれはシスコのルータを使いこなしていなかった。社内に専門技術者がおらず、勉強する時間もなかったからだ。経営層も、ルータの設定に掛かるコンサルティング費用を支払うことに難色を示した」と同氏は話す。
この問題に対し、オニール氏は1カ月内にシスコのルータを取り払い、ヴィヤッタのOFRアプリケーションを導入するか、社内で独自にBSDアプリケーションを開発する可能性が高いとしている。
とはいえ、オニール氏はシスコ製品をすべてお払い箱にするつもりはなく、当面は、社内のCisco VPNコンセントレータだけを取り除く予定だという。「メンテナンスの更新時期がきた段階で、継続するかどうか考えるつもりだ」と同氏。
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