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BIと検索の融合をめぐる5つの神話
検索とBIの融合を促すビジネス要因が存在するのは明らかだが、まずはこの融合がもたらす可能性、そしてそれにまつわる神話を理解することが大切だ。
ビジネスインテリジェンス(BI)と検索技術の融合は既に、気の利いた新語と同時に市場の誤解を生み出した。
市場調査会社のガートナーは、「Biggle」なる言葉を編み出した。これはBIとGoogleを合わせた造語で、BIと検索技術を融合する取り組みを意味する。昨年、多くのBIベンダーが検索関連の発表を行った。コグノス、SAS、インフォメーションビルダーズは、Google OneBoxのパートナーである。インフォメーションビルダーズとIBMは、それぞれ独自の検索ツールをリリースし、コグノスはエンタープライズ検索専門ベンダーのファーストサーチ&トランスファー(FAST)およびオートノミーとの提携を発表した。
調査会社IDCのリサーチディレクター、ダン・ベセット氏は、「今日、多くの企業では、ビジネスユーザーがBI情報に容易にアクセスできるようにする必要性を感じている。しかし商用BIシステムのトレーニングコストだけでも非常に高くつくケースが多い。企業はシンプルで簡単なインタフェースを求めている」と話す。
調査会社AMRリサーチのリサーチディレクター、ジム・マーフィー氏は、「検索とBIの融合を促すビジネス要因が存在するのは明らかだが、これはまだ発展途上の市場であり、今後、状況が変化するかもしれない」と指摘する。このため、まずは検索とBIの融合がもたらす可能性、そしてそれにまつわる神話を理解することが大切だという。
神話その1:検索には正しい手法が1つだけ存在する
検索技術は多種多様である。単純なキーワード検索や関連性ランキング方式(Googleなど)もあれば、専業ベンダー独自のアルゴリズムやテキストマイニング技術を用いた方式もある。テキストマイニング(テキスト分析とも呼ばれる)方式が、非構造型コンテンツを分析することにより、検索語に関連した情報のコンテキストと意味を判断するのに対し、関連性ランキング方式は、コンテンツの人気やほかの文書へのリンクを重視する。
BIや各種データソースを検索する手法は、ベンダーによって大きく異なる。インフォメーションビルダーズでは、データトランザクションアダプタを利用して、アプリケーションやデータベースに送られるデータを検出してインデックス化する方式を採用しており、ユーザーはエンタープライズシステムに最近入力された情報を見つけることができる。コグノスでは、BIリポートのメタデータを検索エンジンに提供するメカニズムを推進している。同社によると、この方式は優れたパフォーマンスと拡張性を実現するという。一方、エンデカテクノロジーでは、同社が独自に開発した検索技術は、BIシステムによる支援を一切必要とせずに構造型/非構造型データを分析できるとしている。
神話その2:ユーザーは既存のBI情報を検索できれば十分である
AMRのマーフィー氏によると、最近の検索技術の中には、ユーザーに情報を返すだけではなく、「非構造型コンテンツ用のETL(Extract Transform Load:抽出/変換/ロード)ツール」としての役割を果たすものもあるという。一部の専業ベンダーおよびIBMが提供する技術では、非構造型データソースを検索し、テキストマイニングを用いて関連情報を抽出し、適切なコンテンツをデータウェアハウスにロードすることができる。その上でBIシステムが独自の分析を適用できる、と同氏は説明する。
オートノミーのストウファー・イーガンCEOは、「IDCによると、非構造型情報は企業内のデータの約80%を占めるため、単にBI情報を検索するというだけでなく、BIシステムを大幅に強化できる可能性がある」と話す。
「これらの非構造型情報資産はすべて意味を持っており、BIシステムに格納する必要がある。これまで欠落していたのは、これらの資産とBIパラダイムの統合だ」とイーガン氏は指摘する。
神話その3:BI検索への需要が爆発的に拡大した
神話その3:BI検索への需要が爆発的に拡大した
BIに対して検索技術を適用することは、以前から可能だった。FASTでチャネル開発を担当するロブ・ランカスター副社長によると、同社はコグノスとの正式提携を発表する前から検索技術をBIアプリケーションに連携することもできた。しかし顧客の需要がなかったという。その理由は、BIアプリケーションが従来、パワーユーザーだけがアクセスする「孤島」のような存在であり、財務情報などの機密情報が含まれていることが多かったからだと同氏は考えている。しかし最近ではBIの役割が変化しつつあるため、検索は非パワーユーザーが情報を利用するための魅力的な手段となってきた。
AMRのマーフィー氏によると、現在、BIと検索の融合が進んでいる最大の理由は、市場の成熟化と新たなビジネスニーズの出現だという。また、BIシステムでは重要な情報のセキュリティとアクセスコントロールを維持する必要があるため、ベンダー同士が統合に関して正式に提携していることが重要なポイントになる、と同氏は付け加える。
神話その4:適切な検索技術を選択するのは難しい
マーフィー氏によると、検索はプロセスおよび技術と統合されなければならないという。採用する方式やデータソースの数によっては、検索技術を統合するのに時間がかかる可能性もある。
例えば、インフォメーションビルダーズの企業戦略担当副社長権最高コミュニケーション責任者、マイケル・コーコラン氏は、同社の「Intelligent Search」では、すべてのバックエンドシステムとの適切な連携をセットアップする統合作業に時間がかかることを認めている。同氏によると、見込客を相手にした製品デモでは、社内のすべての構造型/非構造型情報を検索したいという企業が多いという。しかしインフォメーションビルダーズでは、導入時間と規模を考慮してシステムの優先順位を付けるようアドバイスしている。「顧客は最終的にはすべてを手に入れることができるが、それには時間がかかる」とコーコラン氏は話す。
神話その5:BI検索は直接的かつ全社的なメリットをもたらす
IDCのアナリストのベセット氏によると、BI検索は戦略的に配備しないと役に立たないという。
「単に検索技術を導入するだけでは意味がない。検索によってどんな業務やプロセスでメリットが得られるのかを明らかにする必要がある」とベセット氏は話す。
ユーザーがBIシステム内のリポートを探すために検索技術を導入するというのもいい、と同氏は付け加える。こういった狙いがあれば、トレーニング/配備コストを節約でき、エンドユーザーによる利用が迅速に進む可能性があるという。
「多くの企業では、長期間にわたって何百あるいは何千ものリポートを作成しているはずだ。ユーザーがこういったリポートを素早く見つけることは、生産性向上という点で価値がある」とベセット氏は話す。
マーフィー氏によると、もう1つの潜在的な用途として、保証請求の分析があるという。自動車を修理した整備士のリポートは、普通の文章で書かれていることが多いが、そこは情報の宝庫かもしれない。しかし、すべてのリポートを効果的に解釈し、パターンを見つけ出す手段がなければ、宝の持ち腐れになってしまう。顧客サポート業務や不正の発見にも、BI検索を応用することができる。
検索技術を導入する企業は、具体的な問題とユーザーコミュニティーを念頭に置いて技術を配備すべきである、とベセット氏とマーフィー氏は口をそろえている。
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