コンテンツの録音、編集、公開など、ポッドキャスト作成にかかわる代表的なソフトを紹介する。
前回は、ポッドキャスティングに使用するXMLドキュメントを作成するためのマークアップについて説明した。説明の中では、アップルのiTunes Storeでポッドキャストを適切に公開するために使う必要があり、広く定着しているiTunes独自のネームスペース、および関連するドキュメントエレメントについて詳しく見た。今回は、ポッドキャスティングに関連するソフトウェアの優れものを幾つか紹介し、この分野の情報やヒントを探している人の参考になるようにしたい。
まず、ポッドキャスティングに関連するソフトウェアは、以下のようにさまざまなものがあることを頭に入れておこう。
iPodなどさまざまなデバイスで再生される音声コンテンツの更新をリスナーに知らせ、新着コンテンツをダウンロードできるようにするRSSフィードを作成する。
音声ファイルを作成し、品質を高めるために編集したり、音楽などの音を追加したりして、ポッドキャストコンテンツに仕上げることができる。
ポッドキャストファイルや素材のダウンロードを管理できる。
各種のプラットフォーム(iPod以外)にインストールし、ポッドキャストにアクセスして試聴できる。
以下では、全体を分かりやすく簡潔にまとめることを優先するとともに、この連載の読者層を考慮に入れ、上記1と2のツールだけを紹介する(ほかのカテゴリーや関連ソフトウェアに興味がある場合は、podcasting-tools.com、podcastingnews.comのようなWebサイトで有益な情報が見つかるだろう)。以下を読むとお分かりになるだろうが、これらさまざまなツールは、それぞれのカテゴリーに必ずしも厳密に対応しておらず、一部のポッドキャスト作成ツールは、音声録音編集ツールの機能も搭載している。
このカテゴリーの製品は山ほどある。だが、以下ではスペースの関係でそのごく一部しか紹介していないため、これらに限らずほかの製品についても調べてみるとよいだろう。
Windows版とMacintosh版があり、iTunes互換ポッドキャストの作成など、あらゆるポッドキャスト作成・編集作業をサポートする。ここからダウンロードできる。
Blogger、Movable Type、WordPressなど、主要なRSSツールの一般的な製品には、統合型ポッドキャスティングツールが含まれるようになってきている。このため、ポッドキャスト作成ツールを導入検討するときには、自分が既に持っていたり使っていたりするツールを見落とさないようにしなければならない。
開発元はMixMeister Technology(同社はMixMeister DJソフトウェアの開発元でもある)。声の録音、音楽のミキシング、サウンド効果に優れていると絶賛されている。この有料(49.95ドル)ツールは完全なポッドキャストを生成し、ターゲットWebサイトにアップロードできる。ここからダウンロード購入できる。
シンプルで簡単なポッドキャスト作成・公開作業をサポートするGUIツール。sourceforge.netで配布されている(sourceforge.netも、RSSツールやポッドキャスティングツールを探すのに便利なサイトだ)。
このカテゴリーの製品も豊富に出回っているが、スペースの都合でほんの一部しか取り上げない。これら以外のツールもぜひチェックしてみてはいかがだろうか。
ポッドキャスト(やそのほかの目的)に使用する音声ファイルの録音、編集を効果的に行える無料のオープンソースパッケージ(筆者も、ポッドキャスト用の音声素材を録音するよう頼まれたときには、このツールを使っている)。ここからダウンロードできる。
開発元は、シンギングエレクトロンズの子会社であるインダストリアルオーディオソフトウェア。この強力なパッケージでは、音声ファイルの録音、サウンドファイルの加工と編集、ポッドキャストファイルの作成、検証、アップロードによる公開、配信を行える。価格はパッケージ形態により約40〜200ドルで、ここからダウンロード購入できる。
開発元はトリオシステムズで、SoniClear RecorderProの後継製品。音声のキャプチャ、編集、音質向上のためのツールを使って、ナレーションやPowerPointプレゼンテーション、オーディオトラック、およびポッドキャスト用に、プロ品質のMP3音声録音ファイルを作成できる。価格は、2フローティングライセンスの195ドルから5フローティングライセンスの475ドルまでで、ここからダウンロード購入できる。
あなたのニーズや優先順位がどのようなものかを予算と併せて考慮すれば、ポッドキャスティングツールの選択肢を絞り込みやすくなる。これらの観点を踏まえて、上記のツールを掘り下げて検討したり、前述した情報源サイトを探索することで、あなたがまさに必要としているツールを見つけることができるだろう。
本稿筆者のエド・ティテル氏はライターと講師を兼業しており、XMLと開発のほか、IT資格や情報セキュリティなどのテーマに関心を持っている。XMLに関する仕事を多数手掛けており、著書としては「XML For Dummies, 4th edition」(Wiley Publishing、2005)や「Schaum's Easy Outline of XML」(McGraw-Hill、2004)などがある。
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