化学品製造のリケンテクノスは、新製品の生産立ち上げに当たってある業務改革に挑んだ。それは、新製品に最もふさわしい生産管理パッケージ製品を導入し、工場の生産現場でのムダ取りを徹底するというものだ。
リケンテクノスは1951年に設立された、国内屈指の化学品製造企業。合成樹脂加工の技術をベースに、「コンパウンド事業」「フイルム事業」「食品包材事業」を柱としたビジネスを展開している。
同社は2005年秋、群馬に新工場を開設した。ここで新たに生産を開始したのが「高機能フィルム」だ。この製品を生産する過程では、切断の際などに発生する余りもの、すなわち端数の材料が出てくる。これらを無駄にせずに、いかにうまく再利用できるか。これが同社にとって懸案となっていた。
もちろん、工場開設当初から端数の材料を管理する仕組み自体は設けられていたが、人手作業による管理だったため、無駄を完全に排除することは困難だった。そこで同社は、ITソリューションの導入による問題解決を模索することとなった。
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