矢野経済研究所が11月1日に発表した調査結果によると、IFRSを適用する企業のIT予算額の平均は1億1450万円となった。企業が考えるIFRS適用の最大の課題はコスト負担といい、「IT投資に対しては慎重な姿勢が目立つ」と同研究所は解説している。
調査は国内上場企業261社とITベンダー9社に実施した。ここでいうIFRS関連IT市場とは、ERPパッケージや会計システムのほか、コンサルティングやシステムインテグレーションなどのサービス、システム導入のためのハードウェアなどが含まれる。
調査によると、ユーザー企業は2011年ごろにシステム導入の検討を開始し、2013年ごろにはシステム導入を終えるケースが多いようだ(2015年3月期に強制適用の場合)。2011年はIFRS適用が業務やITシステムにどのような影響を与えるのかを本格的に検討する年で、ITシステムの導入は2012〜2013年にピークとなる。
市場規模では2012年に1907億円、2013年に2198億円で、2010〜2016年までの7年間の累計の市場規模は8293億円。その投資分野は会計システム、連結決算システム、販売管理システム、在庫管理システムなどを挙げている。
IFRS適用のための調査企業の平均IT予算額は上記のように1億1450万円。調査結果の最少額は100万円未満、最高額は25億円だった。連結決算システムのみをIFRS適用させるか、単体会計システムも改修するかなどによってIT投資額は大きくばらつきがある。
IFRS適用のためのITシステム対応で最大の課題は「コスト負担が大きい」で62.1%が答えた。次いで「自社内の人材が不足している」(55.9%)、「IFRSに関する理解が不足している」(46.4%)などが挙げられた。
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