クラウドコンピューティングの今後の行方 〜利用実態と将来展望を議論ユーザーvs.ベンダー、クラウドトークバトル(後編)

JUASのセミナー「今あらためて探るクラウド活用」の後半では、パネリストとして参加したユーザー、ベンダー各社が、JUASやIPAの調査結果を踏まえ、クラウドの現時点での利用と今後の行方について議論を交わした。

2011年06月30日 09時00分 公開
[富樫純一]

国内企業はクラウドの可用性に懸念

 セミナー前半では、JTBビジネスイノベーターズの北上真一氏、東京海上日動システムズの小林賢也氏、リコーの石野普之氏によるユーザー3社のクラウドサービス採用事例、NECの林雅弘氏、セールスフォース・ドットコムの宇陀栄次氏、NTTコミュニケーションズの館 隆志氏によるベンダー3社のクラウドビジネスの取り組みが紹介された(記事前編:「JTB、東京海上、リコー、先進ユーザーのクラウド活用事例」)。それに続いて発表したのが、日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の細川泰秀氏だ。

画像 JUAS 細川氏

 JUASは毎年、経済産業省から委託を受けて「企業IT動向調査」をリポートとしてまとめている。2011年3月に発表された「企業IT動向調査2011」では、クラウドに関する調査も行われており、それらの調査結果を引用しながら、クラウドに関するJUASとしての見解を紹介した(参考:「基幹系クラウドの期待と現実、調査結果で赤裸々に」)。

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